埼玉新聞

 

未払い給料もらえるかと…元経営者と元従業員ら交通事故装い保険金詐取 容疑で逮捕 元従業員の友人も協力

  • 埼玉県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 交通事故を装い保険金をだまし取ったとして、県警交通捜査課と大宮署の合同捜査班は1日までに、詐欺の疑いで、名古屋市千種区向陽町2丁目、職業不詳の男(38)を逮捕、東京都江戸川区の会社員の男(31)ら男女5人をさいたま地検に書類送検した。

 逮捕、書類送検容疑は共謀して2012年7月1日午後9時半ごろ、さいたま市大宮区吉敷町1丁目の市道で、38歳男ら5人が乗る車に会社員の男が運転する車を追突させ、偶然の事故を偽装。自動車保険会社から保険金計60万円をだまし取った疑い。

 同課によると、同乗者は38歳男が当時、大宮区内で経営していた会社の従業員ら。会社員の男はそのうちの1人の友人だった。

 けがはいずれも軽傷で、車に大きな損害はなかった。だまし取ったのは搭乗者傷害保険金名目で、1人12万円の5人分だった。負傷や保険の請求状況などから不審に思った保険会社が昨年2月、大宮署に相談。県警が調べていた。

 38歳男は黙秘。書類送検された5人は「38歳男に持ち掛けられた」「未払いの給料を補てんしてもらえると思って加担した」などと容疑を認めているという。

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