埼玉新聞

 

タレント・南琴里さん、蕨の商店を紹介 店の個性を聞き出すPR動画、蕨商工会議所が制作

  • お茶屋さんを取材する南琴里さん(右)。おかみさん(中央)は気さくで何でも話せそうだった=蕨市駅前通りの商店街

 蕨商工会議所が市内のさまざまな商店を紹介するPR動画の制作を始めた。地元出身のタレントでテレビCMでも活躍している南琴里さん(24)が一軒一軒訪問し、店主の話を聞いて、店の個性を聞き出す形で制作する。「蕨の街の風や空気を描くものにしたい」と南さんたちは張り切っている。

 PR動画の撮影は蕨市中心市街地活性化事業の一環。1店当たり5千円を負担してもらい、25店舗分を制作する。喫茶店、酒屋、和服、洋服など個性ある店を巡る計画。撮影は同商議所会員で広告会社の社長で市議も務める古川歩さん(50)。

 8日の炎天下、南さんは塚越の市民公園にいた。「ここで自己紹介の動画を撮影してから駅前商店街に向かいます」と監督で同商議所経営指導員の関口慶太さん(36)。「個性的ですてきなお店の数々を丁寧に紹介していく。蕨の魅力を全国に発信していきたい」と関口さんは言う。

 この日は蕨駅前商店街のお茶屋さん「茶の市川・わらび園」を訪問した。社長夫人の酒井孝子さん(63)が冷たい緑茶を用意して南さんらを歓迎した。

 今も元気な父の博さん(87)が静岡のお茶の産地、掛川の出身。博さんが1957年(昭和32)に蕨に出てきて約60年。「だから掛川のお茶だけを扱ってます。故郷を大事にしているんです」と孝子さん。

 店の奥の棚には色や形も違う急須が約200個も並ぶ。

 南さんは川口市芝の生まれ。地元小学校を出て、中高等学校はお茶の水女子大学付属へ。中央大学で総合政策学部で社会学を学んだ。子どもの頃にモーニング娘。に憧れ、芸能界を志した。「蕨は大好きな街」と言う。

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