埼玉新聞

 

「地下神殿」をゲーム内で自由に探索 マインクラフトの世界に施設を再現 埼玉・春日部の首都圏外郭放水路 仕組みを解説する動画をホームページで公開

  • マインクラフトの世界に再現された首都圏外郭放水路(江戸川河川事務所が公開している動画から)

    マインクラフトの世界に再現された首都圏外郭放水路(江戸川河川事務所が公開している動画から)

  • マインクラフトの世界に再現された首都圏外郭放水路(江戸川河川事務所が公開している動画から)

 子どもたちに楽しく治水や防災について学んでもらおうと、国土交通省江戸川河川事務所は管理する春日部市の「首都圏外郭放水路」の施設を人気ゲーム「マインクラフト」の世界に再現した。ゲーム内で自由に施設を探索できるワールドデータを作成し、仕組みを解説する動画をホームページで公開している。本年度から始めた防災ツーリズム強化計画の一環で、6月から施設の見学ツアーにも組み込む。

 マインクラフトは、プレーヤーが立体ブロックで構成された仮想空間を探索し、建築や冒険、実験などを楽しむことができるゲームで、プログラミングの学習教材としても活用されている。

 実際の設計図を基に、3カ月かけてワールドデータを設計。リアルさを追求するとともに、普段立ち入ることができない場所や設備の機能も確認できるようにした。洪水時に外部から水を取り込む立坑、巨大な柱が立ち並び「地下神殿」と呼ばれる調圧水槽、排水ポンプ設備などを忠実に再現。動画では、施設に流れ込んだ水を江戸川に排出する仕組みを分かりやすく解説している。

 ゲームを所持している人は、ワールドデータをダウンロードすることで施設の探検のほか、洪水時に行う排水機場のポンプ稼働や洪水調節が終わった後の調圧水槽の泥掃除を疑似体験できる。

 同事務所は「マインクラフトの世界を通じて放水路の機能を知ってもらうことで、防災意識の向上につながれば。気軽に楽しめるので、ゲームを持っている方はぜひ遊んでほしい」と呼びかけている。

 問い合わせは、同事務所(電話04・7125・7311)へ。

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