埼玉新聞

 

あの日、教室で…生徒守り負傷の男性教諭、教壇復帰も残るまひ 同僚も心に傷/戸田・中学校刺傷(上)

  • 事件から約4カ月たっても傷痕やまひが残る男性教諭の左腕=6月24日、埼玉県さいたま市

    事件から約4カ月たっても傷痕やまひが残る男性教諭の左腕=6月24日、埼玉県さいたま市

  • 事件から約4カ月たっても傷痕やまひが残る男性教諭の左腕=6月24日、埼玉県さいたま市

 試験監督中は教室の後ろに立ち生徒を見渡すのが男性教諭(60)の常だった。生徒は隠し事ができず、緊張感があるからだ。埼玉県戸田市立美笹中学校、3月1日正午過ぎ。その時、私服姿の小柄な少年が静かに入ってきた。空いた机に荷物を置き、手を入れている。「不登校の生徒か、卒業生が入ってきたのか」。状況を把握できなかったが、このままにはしておけない。教諭が退室を促そうと少年に近づいた時、脇腹に衝撃が走った。ナイフが少年の手に握られていた―。

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