埼玉新聞

 

<小4男児殺害>深い悲しみでいっぱい…クラスメートにショック、泣く児童も 小学校で校長が会見

  • 進藤遼佑君が通っていた大谷小学校の堺数太校長(左)とさいたま市教育委員会の平沼智学校教育部長=18日午後4時35分ごろ、さいたま市見沼区

 さいたま市見沼区大谷の集合住宅の敷地内で、小学4年の進藤遼佑君(9)が遺体で見つかった殺人容疑事件。小学生が巻き込まれた事件に、近隣住民は「まさか」と驚き、心配そうに現場を見つめていた。進藤君の通っていた小学校では18日午後、集団下校が行われ、保護者が心配そうに付き添った。

 事件を受けて進藤遼佑君が通っていたさいたま市立大谷小学校で18日午後、堺数太校長と市教育委員会の平沼智学校教育部長が出席し、会見を開いた。冒頭で堺校長は「昨日まで元気に登校していた児童が突然亡くなり、深い悲しみでいっぱい。尊い命を奪った犯人に強い憤りを感じている」と無念の思いを述べた。

 堺校長によると、進藤君は1年時から同校に在籍。明るくて元気が良く、勉強も意欲的に行っていた。友達からも好かれ、大きなトラブルなどはなかったという。

 気掛かりな点として以前、進藤君の母親から担任に「息子が物を頻繁になくして心配」と相談があったという。その時は紅白帽子をなくし、担任が「持ち物など一つ一つ確認しよう」と進藤君に指導したという。

 17日は4年生が6時間授業で、進藤君は午後3時15分までに歩いて下校した。同校には「1人で帰らない」ルールがあり、必ず自宅の近い児童らが複数人で帰るという。

 児童らの精神的負担を懸念し、今週中は集団下校を行う。市教委に臨床心理士の派遣も要請した。

 進藤君のクラスメートもかなりのショックを受けており、泣いている児童もいたという。堺校長は「全児童をしっかり守っていきたい」と話した。

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