秩父市が舞台のアニメ「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」 アニメ登場の地元酒販店や醸造所に追い風 売り上げ急増 ファンの聖地に
秩父市の架空の大学寮を舞台に、地酒や観光名所などが登場する人気テレビアニメ「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」が、26日深夜の放送でいよいよ最終回を迎える。4月の放映開始以降、地元の酒販店や醸造所では売り上げが伸び、新たな取引や客層拡大など地域経済に大きな“追い風”となった。酒販、酒造関係者はアニメの反響への感謝とともに「秩父の地酒を片手に、最終回を見届けて」と呼びかけている。
物語の第1話で主人公の上伊那ぼたんは、寮のメンバーと秩父の芝桜の丘を訪れ、お酒のおいしさを知る。そして一緒に暮らす寮生たちと焼酎やワイン、ウイスキーなどさまざまなお酒を楽しみ、関係を深めていく―。作中には秩父で実際に造られているお酒が実名で登場。市内の名所のほか、長瀞や川越なども描かれている。
ぼたんがおいしそうにさまざまなお酒やおつまみをたしなむ姿は、全国で大きな反響を呼んでいる。コミックス第1巻の表紙にも採用された「秩父麦酒醸造所」(同市下吉田)では、放映が始まった4月から急激に売り上げが伸びた。丹広大代表社員(47)は「こんなに反響があるのはびっくり」と舌を巻く。「ファンから好きで飲んでますと言われ、仕事の励みになっている」と言う。
放映は地域に新しい風を吹き込んでいる。秩父神社参道にある老舗酒販店「秩父あさひや」(同市番場町)では、第2話の冒頭10分に店が登場した。取り上げられたことでファンの聖地となり、酒造メーカー3社と新たな取引が始まった。朝川知一代表取締役(61)は「若い男性客や中国系の方も訪れるようになった。アルコールを飲んだことのない方もいらっしゃっている」と客層の広がりを歓迎する。
伝統の酒造りを長年続ける「武甲酒造」(同市宮側町)の長谷川浩一代表取締役(66)は、最終回を前に作品への思いを語る。「秩父でお酒を造っていることを知らない人は意外と多い。取り上げてもらったことは本当にありがたいこと」と深く感謝。そして「秩父の地酒を片手にぜひ、ぼたんちゃんがおいしそうにお酒を飲む姿を全国のファンと共に見届けてほしい」と最終回の視聴を呼びかけている。
アニメ「上伊那ぼたん―」の最終回は27日午前0時から、テレ玉、TOKYO MX、BS11ほかで放送。ABEMAで地上波同時・最速配信のほか、配信プラットフォームでも順次、配信される。











