埼玉新聞

 

総額78億円、過去最悪 県内25年詐欺被害 警察官かたり急増

  • 【地図】埼玉県(周辺アリ・広域)縦横4対3(直し)

    詐欺被害が過去最悪となった埼玉県

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 埼玉県警が2025年の1年間で認知した特殊詐欺の被害総額は、前年比約25億円増の78億9千万円と過去最悪だったことが12日、県警のまとめ(暫定値)で分かった。被害件数も過去最悪の1799件(同213件増)だった。警察官をかたり、「逮捕状が出ている」などと言って、預貯金をだまし取る手口が全体金額の56・5%を占め、周知と対策が喫緊の課題となっている。

 県警組織犯罪総合対策本部によると、特殊詐欺のうち、オレオレ詐欺が860件(同238件増)と約半数を占める。そのうち警察官をかたる詐欺は前年の3倍を超える462件で、被害金額は前年比約2倍の44億6141万円に上る。全体の約6割がスマートフォンへの電話で、ネットバンキングでの振り込みが半数を占め、いつどこでも被害に遭う可能性があるという。

 警察官をかたる詐欺の被害者は20~30代が26・8%と若年層まで広がっている。このうち警察官をかたる詐欺の手口を知っていた人は5・6%と低迷しており、県警は「まだまだ手口の周知が足りていない」と分析している。

 特殊詐欺を除き、交流サイト(SNS)を介した投資詐欺や恋愛感情に乗じたロマンス詐欺の認知件数は224件増の478件で、被害総額は約67億円。そのうち投資詐欺は347件で、被害金額は前年の2倍近い約56億5千万円だった。40~60代が全体の約7割で、無料通話アプリに誘導されるケースが大半を占める。1件当たりの被害金額は1千万円を超え、被害期間は平均57日と被害の長期化も被害金増加の要因という。

 摘発件数は171件増の728件で、2年連続増。24年4月に設置した「特殊詐欺連合捜査室」の運用が定着し、同室による摘発は118件増の167件だった。

 県警は24年、県内の25金融機関と協定を締結し、詐欺が疑われる場合に直接情報交換ができるようになった。早期発見が期待され、昨年は130件の情報提供があった。
 

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