埼玉新聞

 

水道基本料を4カ月無料に プレミアム付デジタル商品券も発行 「おこめ券」は採用せず さいたま市が物価高対策で

  • 【地図】さいたま市(背景薄緑)

    さいたま市の位置

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 さいたま市は17日、水道料金の基本料金を来年4月検針分から4カ月分を無料とする方針を示した。物価高への負担を軽減するためで、さいたま市みんなのアプリを活用したプレミアム付デジタル商品券も発行する。いずれも国の総合経済対策で拡充された「重点支援地方交付金活用事業」で、これらを盛り込んだ計167億6675万円の本年度一般会計補正予算案などを18日の本会議に提出する。

 4カ月分の水道の基本料金が無料となるのは一般家庭と入所型社会福祉施設で、市が一般家庭の水道料金を減額するのは初めて。全世帯に対する取り組みで、市財政課によると、一般的に広く使用されている水道の口径の場合、4カ月間で基本料金4752円分が減額となる。給水件数は約66万1500件。30億5839万円を計上する。

 市みんなのアプリを活用して、加盟店で使えるプレミアム付デジタル商品券の発行には23億6304万円を充てる。プレミアム率は50%。1セット5千円で1人4セットまで。最大で1万円分多く買い物ができる。来年2~4月に商品券の申し込みを受け付ける。80万セットを用意し、超えた場合は抽選となる。4~8月に利用可能だ。

 市は国が推奨する「おこめ券」などではなく、重点支援地方交付金を生活者支援として水道の基本料金無料とプレミアム付デジタル商品券を選定した理由について、清水勇人市長は17日の定例会見で実施までの時間や事務コストを重視したとし「配布や給付の管理が容易で、迅速な支給が可能。できるだけ多くの市民に効果を上げてもらえるかを総合的に判断して決めた」と述べた。

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