絶対に許さない…小4死亡、情報提供を求める母「やれることは全部やる」 逃げた運転手を探し「残り3年10カ月」、法務省へ向かった母“時効撤廃”求める 署名は18万7439筆に
熊谷市で2009年9月、小学4年生の小関孝徳さん=当時(10)=が死亡した未解決のひき逃げ事件で、孝徳さんの母親の代里子さんが9日、死亡ひき逃げ事故の時効撤廃などを求めて平口洋法務大臣宛てに嘆願書を提出した。19年から始めた署名は、8日時点で計18万7439筆に上った。法務省に同様の嘆願書と署名を直接提出するのは4回目。
嘆願書で代里子さんは「ひき逃げ事件を起こさせないためには逃げることを考えない社会をつくることが重要」と指摘。「時効撤廃をすることで、逃げられないという重い意識を持つことにつながる」と訴えた。署名を添えて法務省の松島隆仁刑事局参事官に手渡した。
代里子さんは提出後、報道陣の取材に「(参事官から)逃げ得は絶対に許さない、起こさせないと返答があった。時効撤廃に向けて同じ方向を見ながら話してくれた」と述べた。署名活動を継続するなかで風化させないことの大切さを語り、「公訴時効まで残り3年10カ月、やれることは全部やっていこうと思う」とした。
事故を巡っては16年に道交法違反(ひき逃げ)罪の時効が成立。県警は自動車運転過失致死罪の時効が迫った19年9月、罪名を危険運転致死罪に切り替え、現在も捜査を継続している。
代里子さんは、ブログ「《未解決》熊谷市小4男児死亡ひき逃げ事件!」(https://ameblo.jp/kosekitakanori/)で、情報提供を呼びかけている。
■未解決16年、涙をこらえる母(以下、10月1日配信の記事)
熊谷市で小学4年生の小関孝徳さん=当時(10)=が車両にひき逃げされ死亡した事件は10月30日、未解決のまま16年を迎えた。母親の代里子さんは容疑者を逮捕するため、ラジオ出演や現場付近でチラシを配り、「事件を風化させたくない」と情報の提供を呼びかけた。
事故は2009年9月30日午後6時50分ごろ、熊谷市本石1丁目の市道で発生。孝徳さんは自転車で書道教室からの帰宅途中、車両にはねられて死亡した。車両は逃走し、容疑者は逮捕されていない。県警は自動車運転過失致死罪の時効10年が迫った19年9月、罪名を危険運転致死罪に変更。時効は10年延長され20年になったが、時効成立までは残り4年となる。
代里子さんは、30日正午から地元のコミュニティーFMラジオ局「FMクマガヤ」の生放送に出演。22年に2台以上の車両が関与した可能性があるとされた。時効が成立していたら、明らかになっていなかったとして、代里子さんは「時効制度で一番恩恵を受けるのは犯人」と死亡ひき逃げ事件の時効撤廃を訴えた。
番組の最後には「2台の犯人へ」と手紙を読み上げた。「犯人も大切な家族がそばにいるのなら、真実を話し、家族に付き添ってもらい自首してください」と涙をこらえ、声を震わせながら呼びかけた。
代里子さんは30日午後4時から、県警と現場付近で情報提供を呼びかけた。県警から交通捜査課と熊谷署の計27人が参加。代里子さんは、事故が起きた市道近くの北通りで、通行する車のドライバーらに「情報提供をお願いします」とチラシなど400セットを一人一人に手渡した。
一日の活動を終えた代里子さんは「時効が迫っていることを実感した。毎年活動した後は情報提供が数件届く。事件を風化させないためにも、今後も1年に数回でも活動を続けていきたい」と話した。
情報提供は、熊谷署(電話048・526・0110)または、母親のメール(k.takanori0930@gmail.com)かブログ「《未解決》熊谷市小4男児死亡ひき逃げ事件!」(https://ameblo.jp/kosekitakanori/)へ。










