埼玉新聞

 

男女死亡…夫婦だった2人、アパートで倒れた状態 施錠された部屋で 窓を割った警官、遺体を発見 男が女性を刺殺したと特定、その後男も息を引き取る 知人男性が通報 女性は29歳

  • 男女の遺体が見つかったアパートの周辺=6日午前、さいたま市中央区下落合3丁目

    男女の遺体が見つかったアパートの周辺=5月6日午前、さいたま市中央区下落合3丁目

  • 男女の遺体が見つかったアパート(奥)=6日午前、さいたま市中央区下落合3丁目

    男女の遺体が見つかったアパート(奥)=5月6日午前、さいたま市中央区下落合3丁目

  • 【地図】さいたま市中央区

    事件があったさいたま市中央区

  • 埼玉県さいたま市中央区下落合3丁目(国土地理院HPより)

    埼玉県さいたま市中央区下落合3丁目(国土地理院HPより)

  • 男女の遺体が見つかったアパートの周辺=6日午前、さいたま市中央区下落合3丁目
  • 男女の遺体が見つかったアパート(奥)=6日午前、さいたま市中央区下落合3丁目
  • 【地図】さいたま市中央区
  • 埼玉県さいたま市中央区下落合3丁目(国土地理院HPより)

 さいたま市中央区下落合3丁目のアパートの一室で5月、元夫婦の男女が倒れているのが見つかった事件で、浦和西署は20日までに、殺人の疑いで、元夫の男=当時(39)=を容疑者死亡のままさいたま地検に書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 5月5日夜、書類送検された男の元妻=当時(29)=の知人男性が「元夫の家に行った女性と連絡がつかない」と県警に通報し事件が発覚。警察官が現場に駆け付けたところ、玄関は施錠されており呼びかけへの応答がなかった。警察官が窓ガラスを割って部屋の中に入ると室内で倒れている2人を発見し、その場で死亡が確認された。

 捜査関係者によると、女性の上半身には刃物で刺されたような傷が複数確認され、室内から刃物が数本見つかった。事件をほのめかす遺書も見つかっており、県警はその後の捜査で男が女性を刺殺したと特定した。室内からは市販薬などの空パッケージも見つかり、男は女性を殺害した後に薬を大量に服用し、自殺を図ったとみられる。

■メモに女性への不満、家族に謝罪も(以下、死因判明時の記事)

 さいたま市中央区のアパートの一室で5月5日に男女の遺体が発見された事件で、県警は5月8日、司法解剖の中間回答の結果から、男女の死因はそれぞれ薬物中毒、刺創による心臓や大動脈の損傷だったと発表した。2人は元夫婦で、男性が女性を殺害した後に薬を大量に服用して自殺したとみて詳しい経緯を捜査している。

 事件は5日、同区下落合3丁目のアパートで発生。女性の知人男性が「元夫の家に行った女性と連絡がつかない」と県警に通報し、駆け付けた警察官が室内で倒れている2人を発見した。

 現場の部屋からは男性のものと思われるパソコンが発見され、女性に対する不満や家族に対する謝罪や自殺をほのめかす内容のメモが残っていた。

 捜査関係者によると、県警は2021年ごろから複数回、双方から2人の間のトラブルに関する相談を受けていた。いずれも対応を終えており、直近の相談はなかったという。

■男性に目立った外傷なし 部屋は荒らされておらず(以下、初報記事)

 5月5日午後9時55分ごろ、埼玉県さいたま市中央区下落合3丁目のアパートの一室に、同区在住の無職男性(39)と東京都墨田区の女性(29)が倒れているのが発見され、死亡が確認された。2人は元夫婦とみられ、女性の体には刃物で刺されたような傷が複数あった。

 県警によると、同日午後7時ごろ、女性の知人男性が「元夫の家に行った女性と連絡がつかない」と県警に通報し、家の住所を伝えた。浦和西署員が現場に駆け付けたところ、玄関は施錠されており、呼びかけへの応答がなかった。同日午後10時ごろ、署員が窓ガラスを割って部屋へ入ると、室内で倒れている2人を発見し、その場で死亡が確認された。男性に目立った外傷はなかった。

 室内は荒らされた様子はなく、部屋からは刃物が数本押収された。直近で女性から県警へのトラブルの相談はなく、県警が詳しい経緯を調べている。

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