熊谷小4死亡ひき逃げ16年 母、容疑者逮捕へ活動「事件風化させない」
熊谷市で小学4年生の小関孝徳さん=当時(10)=が車両にひき逃げされ死亡した事件は30日、未解決のまま16年を迎えた。母親の代里子さんは容疑者を逮捕するため、ラジオ出演や現場付近でチラシを配り、「事件を風化させたくない」と情報の提供を呼びかけた。
事故は2009年9月30日午後6時50分ごろ、熊谷市本石1丁目の市道で発生。孝徳さんは自転車で書道教室からの帰宅途中、車両にはねられて死亡した。車両は逃走し、容疑者は逮捕されていない。県警は自動車運転過失致死罪の時効10年が迫った19年9月、罪名を危険運転致死罪に変更。時効は10年延長され20年になったが、時効成立までは残り4年となる。
代里子さんは、30日正午から地元のコミュニティーFMラジオ局「FMクマガヤ」の生放送に出演。22年に2台以上の車両が関与した可能性があるとされた。時効が成立していたら、明らかになっていなかったとして、代里子さんは「時効制度で一番恩恵を受けるのは犯人」と死亡ひき逃げ事件の時効撤廃を訴えた。
番組の最後には「2台の犯人へ」と手紙を読み上げた。「犯人も大切な家族がそばにいるのなら、真実を話し、家族に付き添ってもらい自首してください」と涙をこらえ、声を震わせながら呼びかけた。
代里子さんは30日午後4時から、県警と現場付近で情報提供を呼びかけた。県警から交通捜査課と熊谷署の計27人が参加。代里子さんは、事故が起きた市道近くの北通りで、通行する車のドライバーらに「情報提供をお願いします」とチラシなど400セットを一人一人に手渡した。
一日の活動を終えた代里子さんは「時効が迫っていることを実感した。毎年活動した後は情報提供が数件届く。事件を風化させないためにも、今後も1年に数回でも活動を続けていきたい」と話した。
情報提供は、熊谷署(電話048・526・0110)または、母親のメール(k.takanori0930@gmail.com)かブログ「《未解決》熊谷市小4男児死亡ひき逃げ事件!」(https://ameblo.jp/kosekitakanori/)へ。










