埼玉新聞

 

大宮駅前の東日本連携センターで「宮城のほや祭りフェア」 新たな販路拡大へ 多彩な料理で楽しめる

  • 「栄養やアレンジなどホヤの可能性は無限大です」と話す田山さん(右)と渥美さん=17日午前、さいたま市大宮区

 さいたま市大宮区の東日本連携センターで23日まで、「宮城のほや祭りフェア」が開催されている。

 宮城県石巻市を拠点とし、漁師や加工会社らのネットワーク「ほやほや学会(田山圭子会長)」が主催する。

 東日本大震災前、国産ホヤ消費の7割を占めていた韓国が、福島第1原発事故の影響で2013年から福島、宮城を含む東北と関東8県から水産物輸入を全面禁止した。全国生産量8割を占める宮城県は大きな被害を受けたが今回、新たな販路拡大や認知度向上を目的に行われる。

 初日の17日には現役のホヤ漁師、渥美貴幸さんによるさばき方講座やせんべい、つくだ煮など加工品の紹介が行われた。

 ホヤはDHAや鉄分、亜鉛など高い栄養価がある。中でも認知症予防に役立つ成分とされるプラズマローゲンも含まれ、最近ではサプリメントとしても販売されている。

 30代の頃、石巻に6年間住んでいたという浦和区の林昌枝さん(75)は今朝届いたばかりの石巻市谷川浜の新鮮なホヤ(1個300円)を購入。「私にとって思い出の味。今夜は酢の物にして主人と当時を懐かしながら味わいたい」と話していた。

 ホヤは例年5月から8月中旬まで、身が肉厚になり食べ頃を迎えるという。田山さんは「鮮度の良いホヤは臭みもなく、最近では刺身以外に天ぷらやトマト煮、ムースなど多彩な料理で楽しめる。ぜひ味わってほしい」と話している。

 催しの問い合わせは、同センター(電話048・856・9111)へ。

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