埼玉新聞

 

富士見市教育長、会見で謝罪も「信じられない」「本当の動機なのか」 事件知り動揺する児童も

  • 会見で事件に関する謝罪と経過報告する山口武士教育長(右)と磯谷雅之教育部長=16日午後5時ごろ、富士見市鶴馬の中央図書館視聴覚ホール

 富士見市立水谷東小の教諭が給食に漂白剤を混入したとして逮捕された事件を受け、同市教委は16日夕、同市内で会見を開いた。対応した山口武士教育長は「誠に申し訳ありません」と謝罪する一方、児童を守る立場の教諭が給食に漂白剤を混入するという前代未聞の事件に「信じられない」と困惑の表情を隠さなかった。

 市教委によると、事件当日は同校では通常通り授業を行ったが、事件を知り、保健室や特別教室などで気持ちを落ち着かせる児童もいた。このため、臨床心理士やスクールソーシャルワーカーなどを派遣するとともに、16日は臨時校長会を開き、再発防止を指示した。

 逮捕された教諭については「研究熱心で子どもへの対応も良く、問題があったことはない」と評価していた。同教諭が「担任を外されたことが悔しかった」と供述していることに絡み、事件前に同教諭が別の教諭数人に人事のことについて相談していたことを明らかにした。

 ただ、同教育長は「どうしてこうした行為に及んだのか。これが本当の動機なのか。ほかに背景があるのか。今後調べていきたい」と述べた。

 同市教委は16日午後7時から、同校で保護者会を開催。事件への謝罪と経過報告、今後の対応などを説明した。

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