埼玉新聞

 

発見!ピンクのバッタ さいたまの小2「ピンクは初めて」素手で捕獲 突然変異のショウリョウバッタ

  • 採取した高橋遥乃さん。カナヘビや昆虫がすみやすい自然環境にしようと、親子で自宅の庭を手入れしている=10日午前、さいたま市緑区原山

  • ピンク色のショウリョウバッタ

 さいたま市立道祖土小学校2年の高橋遥乃さん(7)が今月7日、ピンク色のショウリョウバッタを自宅近くで採取した。バッタは緑色か茶色が多く、ピンク色は突然変異によるもので珍しいという。

 「生き物が大好き」という遥乃さんは、幼稚園の年長の頃から、トカゲの一種「二ホンカナヘビ」を自宅で飼っている。「かわいくて一番好き」と話し、多い時には約20匹を飼育。餌用として毎日のように、バッタなど昆虫を10~25匹採取している中、7日夕にピンク色のバッタを素手で捕まえた。「赤茶は見たことあるけど、ピンクは初めてだった。お母さんに伝えて、お父さんに調べてもらったら、とっても珍しいと聞いて、とてもうれしかった」

 遥乃さんは、カナヘビを飼い始めて数カ月後の夏の暑い日に、1匹を死なせてしまった。その後は成長日記を付ながら、二度と失敗を繰り返さないように、食べ物や飼育環境を調べながら大事に育てている。昨年は自宅庭で初めて冬眠をさせ、2匹と再会できた。今月10日には、卵から赤ちゃんカナヘビが産まれた。

 「楽しいことに没頭できている」と母親の亜希子さん。当初はカナヘビも昆虫も苦手だったが、今では遥乃さんと一緒に、公園や空き地などの茂みで虫捕りをしている。ピンクの個体はしばらく飼育してから、自然に返すという。

 県立自然の博物館学芸員で昆虫担当の半田宏伸さんによると、ピンク色のバッタは緑色の色素が定着しないなど突然変異とされているが、詳しい仕組みは分かっていない。画像を見た半田さんは、幼虫のショウリョウバッタと指摘して、「ピンク色だと目立つため、天敵に見つかりやすく、大人にまで成長するのは難しい。見つかるのは珍しく、運が良かったと思う」と話していた。

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