2022年1月4日(火)

東武鉄道、3機目のSLのボイラーに点火 SL検修庫内で「火入れ式」、今春の営業開始を目指す

C11形123号機のボイラー火入れ式の神事に臨む根津嘉澄社長

 東武鉄道は昨年末、3機目の蒸気機関車(SL)となるC11形123号機の復元作業に車体がほぼ組み上がったのを受け、同社南栗橋車両管区のSL検修庫内でボイラーに点火する「火入れ式」を行った。

 同社は、国内で唯一の同一形式による3機体制となることで、いずれかの運行車両が長期検査を実施している間も通年に渡り安定運行できる利点を挙げ、将来的な他線区への乗り入れも検討している。

 機関車は1947年に製造。滋賀県の江若鉄道で運行した後、北海道の雄別炭鉱鉄道や釧路開発埠頭などで使用され、75年に廃車。その後、日本鉄道保存協会が静態保存していたのを同社が譲り受け、2019年から復元作業を進めていた。

 当初、20年冬の完成を目指していたが修繕が想定より難航した上、新型コロナウイルスの影響などにより、工程に遅れが生じた。復元チームサブリーダーの倉持直樹さんは「車体がボロボロの状態からの復元で、準備していた図面と細部に違いがあり、現物を測り直し部品を製造するなど大変な作業だった」と振り返る。今後、走行試験などを経て今春の営業開始を目指す。

 式典では、根津嘉澄社長が車体への点火を行った。二酸化炭素排出量削減へ、カーボン・オフセットの導入なども検討していく考えだ。

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