2021年9月26日(日)

同じ授業なのに…さいたま市のオンライン授業は「出席停止」、保護者ら「出席扱いに」 文科省「趣旨違う」

保護者ら、オンライン授業も出席扱い訴え

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、さいたま市立学校で2学期から開始されたオンライン授業の「出席停止」扱いについて、保護者から疑問の声が上がっている。市教育委員会は、緊急事態宣言中はオンライン授業を並行して実施し、文部科学省の通知に基づいて出席停止に扱うと説明している。保護者らは宣言中のオンライン授業について、「出席扱いにしてほしい」と訴えている。

 市立小学校に通う小学4年と2年のきょうだいはオンライン授業を受けている。30代の母親は「教室は密で感染不安があるため」と話す。始業式2日前の8月24日にメールが来て、翌日までにオンラインか登校かの回答を迫られた。「1日で選択するのは酷な話。どちらを選んでも後ろ髪を引かれる。自信を持っての選択ではなかったので、すごく苦しかった」

 学校からは当初、オンラインは「出席」にすると連絡が来ていたが、「出席停止」と説明が一転。子どもたちは学校と同じ生活リズムで、試行錯誤しながらオンライン授業に臨んでいただけに、「出席にならないと聞いてショックだった。伝えるかどうか迷ったけれど、子どもたちもがっかりしていた」と話した。

 緊急事態宣言が解除されれば、登校に切り替えるという。母親はシンプルに訴えた。「宣言中はオンラインをメインにして、出席扱いにしてほしい。分かりやすくて、『友達と会えなくても我慢しようね』と子どもにも説明できる」

 文科省は今年2月、オンライン授業を非常時のやむを得ない場合の特例の授業とし、登校しなくても「欠席」とはせず、「出席停止」にすると通知していた。コロナ前の19年10月の通知では、不登校の児童生徒がオンライン授業を受けた場合は、「出席」と認めている。さいたま市教委を含め多くの自治体は文科省の通知に従っているものの、福岡市教委などは「矛盾が生じて説明できない」として、いずれも出席扱いにしている。

 文科省教育課程課は「2月の通知はコロナの関係で出しており、目的や趣旨が違う。入試などへの影響を心配していると認識しているが、不利益を受けないように各教育委員会に繰り返し要請しているので、引き続き丁寧に説明していく」としている。

 小学校低学年の30代の母親は、不利益を受けないとの説明に違和感を覚える。「目の前で息子は頑張って、オンライン授業を前向きに受けている。参加しているのは一緒なのに、出席にならないのはなぜなのか」と疑問を呈する。

 文科省は19年、情報通信技術(ICT)を活用した1人1台の端末によるGIGA(ギガ)スクール構想を打ち出した。母親は「文科省が実施すると言いだした。学びの多様性からも、オンラインをどんどん進めてほしい」。福岡市教委が出席扱いとしているだけに、「感染不安の子どもと不登校の子どもは同じ授業を受けている。平等に扱ってほしい」と求めていた。

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