2021年2月14日(日)

吉沢亮さん主演 大河ドラマ「青天を衝け」きょう放送開始 埼玉の偉人・渋沢栄一の「生命力」伝えたい

大河ドラマ「青天を衝け」で主人公の渋沢栄一役を務める吉沢亮さん(NHK提供)

 「近代日本経済の父」と称される、埼玉県深谷市出身の実業家・渋沢栄一が主人公の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」。NHKできょう2月14日から放送がスタートする。大河60作目の節目となる作品で主演を務めるのは吉沢亮さん。「一人の人生を1年間かけて、丁寧に描けるのが大河ドラマの魅力。俳優としても、人間としても成長できる貴重な経験」と目を輝かせる。大河初主演となる吉沢さんが感じた、渋沢栄一の人物像について聞いた。(森本勝利)

―大河ドラマ「青天を衝け」の放送がいよいよ始まります。

 約半年前から撮影が始まっているので、無事に初回放送が迎えられることを嬉しく思います。共演する俳優の皆様と、裏で支える多くのスタッフの方々の協力で、自信を持って世に送り出せる作品ができたと自負しています。第1回放送終了後に視聴者の皆様が、どのような感想を抱かれるのか、今から楽しみです。

 俳優という職業についたからには、いつかは大河ドラマに出演してみたいと思っていました。主演と聞いた時には、僕で良いのかという戸惑いもありましたが、それ以上に喜びが上回りました。現在も撮影は着々と進んでいて毎日必死ですが、大河独特の空気を楽しみながら、のびのびと演じさせていただいています。

―渋沢栄一を演じてみて、改めてどのような人物だと思いますか。

 栄一役のお話をいただいた時は、「新1万円札の顔になる人」程度の見識しかなくて。史料や台本を読み進めると、起伏に富んだ青年期や実業界に残した大きな功績など、世間にあまり知られていない生い立ちを学びました。

 栄一は、時代の流れで、立場や思想が転々としながらも、最終的には自ら「この道を行く」と決断して前に進んでいきます。一歩間違えれば、命を落とすかもしれなかった波乱に満ちた人生。激動の世を生き抜いた栄一の決断のその瞬間を丁寧に演じることで、栄一が持つ生命力の強さを伝えていければと思っています。

―渋沢栄一の生誕地・深谷市血洗島の印象は。

 昨夏から冬にかけて、群馬県安中市にオープンセットを組み、血洗島を再現して撮影をしました。広大な敷地で育まれた栄一の商才や、生活する誰もが幸せになれるよう奔走する姿が印象的です。実際に走らされるシーンも多いですね(笑)。のちに多くの企業の設立に携わる栄一の才能や価値観は、血洗島で培われていたと思います。

 撮影前には実際に深谷に足を運び、旧渋沢邸「中の家」(なかんち)や渋沢栄一記念館、近くの八基小学校などを回りました。感じたのは地元の渋沢栄一に対する愛。また深谷にお伺いして、血洗島獅子舞の見学や深谷の皆様と交流できたら良いですね。

―徳川慶喜役・草g剛さんとの共演も注目されています。

 草gさんとの共演部分は、作品の冒頭で栄一が慶喜率いる騎馬隊を引き留めるシーンのみですが、物語が進むに連れて、徐々に両者のストーリーがリンクしていく展開になっていきます。

 作品は栄一の故郷・深谷市血洗島を舞台にした「若き人たちの青春記」と、栄一が後に仕える徳川慶喜にまつわる「緊迫の政治劇」の2本の軸で展開していきます。慶喜は物事の本質を捉えられる人で、そこが栄一と似ているのかなと思います。草gさんからは「ドキドキワクワクできる作品を一緒につくろう」とお声がけいただきました。自分も精一杯頑張ります。

―読者・県民に向けてメッセージを。

 幕末から明治・大正・昭和と、時代の大渦に翻弄されながらも、懸命に生き抜いた渋沢栄一の生涯。きっと多くの方々の心に響くと思います。生命力のあるエネルギッシュなドラマで撮影は現在も進行中です。コロナ禍の今だからこそ、作品から明日への活力を感じてもらえる部分もあると思います。

 栄一は常に故郷・深谷の血洗島のことを、いつも心に留めていたと聞きました。埼玉県民の皆様の応援があってこそ、作品が大いに盛り上がっていくはずです。埼玉の偉人・渋沢栄一を「日本のスター」にできるように、自分自身も精一杯演じさせていただきますので一年間、応援のほどよろしくお願いします。

■吉沢亮(よしざわ・りょう)

 1994年生まれ、東京都出身。2009年「アミューズ全国オーディション2009 THE PUSH!マン」で審査員特別賞を受賞、芸能界デビュー。主な出演作は、ドラマ「仮面ライダーフォーゼ」、「GIVER 復讐の贈与者」、「半沢直樹」シリーズ、映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」、「銀魂」シリーズ、「リバーズ・エッジ」、「ママレード・ボーイ」「あのコの、トリコ。」、「キングダム」、「一度死んでみた」など。NHKでは、朝の連続テレビ小説「なつぞら」などに出演。大河ドラマは初出演。

(埼玉新聞2月14日付 渋沢栄一特集から一部抜粋)

=埼玉新聞WEB版=

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