埼玉新聞

 

<新型コロナ>アストラ製ワクチン接種を支援「最悪の想定も」 重症者以外を自宅療養とする方針に知事は

  • アストラ製ワクチン接種、埼玉県が支援

 県は3日、新型コロナウイルスの専門家会議を開き、英アストラゼネカ製ワクチンの使用について、市町村の要望を踏まえ、接種を支援していく方針を確認した。大野元裕知事は会議後、記者団に「メリットをしっかり広報し、県として副反応に対応できることを訴える必要がある」と述べた。

 河野太郎行政改革担当相は3日の記者会見で、緊急事態宣言が発令されている埼玉など6都府県に、英アストラゼネカ製ワクチンを優先的に配送する考えを示した。県内での接種対象は40代以上。1回目を海外で受けた人など向けに、県が接種センターの設置も検討する。

 現在の感染動向について知事は「第5波のスピードは速く、デルタ株の威力が強い。最悪の想定もしなければならないのは事実。これまでの戦術的対応も難しい、新しい段階に入っている」と危機感を強調。「対策、警戒のレベルを最大限高める」とした。

 また、政府が2日の閣僚会議で、重症者以外を自宅療養とする方針を決めたことについて、大野知事は3日の定例会見で「国から正式な通達が来ていない」と断った上で「自宅で急変など万が一を避けるため、リスクをどう評価するか、まずは国が基準を示すべき」と指摘した。

 専門家会議後に行われた1都3県知事会議では、夏休みやお盆期間に向け、都県境を越える移動の自粛、旅行や帰省の中止など、首都圏一体で呼び掛ける共同メッセージを発信することで一致した。

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