埼玉新聞

 

スーパークレイジー君、戸田市議選の当選無効に 埼玉県選管「日常生活の消耗品は歯ブラシ程度」

  • 会見する「スーパークレイジー君」こと西本誠氏(中央)ら=12日午前、都内

 1月の戸田市議選で初当選した後、市内での居住実態がないとして市選挙管理委員会が当選無効とした「スーパークレイジー君」こと西本誠氏(34)について、県選挙管理委員会は12日、西本氏の不服申し立てを棄却したと発表した。裁決は9日付。

 戸田市選管は4月、都内から住民票を移したアパートの賃貸契約が西本氏本人の名義ではなく、妻子は旧住所で暮らしており、生活の本拠地を市内に移していないとして当選無効を決定。西本氏は市選管の決定を取り消すよう県選管に審査を申し立てていた。

 県選管の裁決書によると、西本氏は、昨年10月5日~11月13日の駐車場やタクシー利用、飲食店の食事、美容室のカット代など領収証7枚を新たに証拠として提出した。

 県選管は「日常生活に関わる雑貨や消耗品などの購入履歴は、選挙運動期間中に購入した歯ブラシ程度しかなく、生活実態を推測できるものは認められなかった」とし、「客観的な生活の本拠たる実体を備えていなかった」と判断した。

 都内で会見した西本氏は、県選管の裁決取り消しを求めて東京高裁に提訴することを明らかにした。西本氏は「市議は辞めないで続ける。裁判は難しいかもしれないがやれるところまでやる」と話した。

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