埼玉新聞

 

聖火リレー、8日まで埼玉38市町を巡る 沿道の密集防止へネットでの視聴呼び掛け「もし密集したら」

  • 聖火リレーの出発式典地の川口市青木町公園で聖火台1号機を掃除する市役所職員たち=5日午後

 東京五輪の聖火リレーは6~8日、県内38市町を巡り、2市で関連イベントが行われる。県内では新たに追加、変更されたメンバーを含め276人のランナーが参加予定で、将棋の羽生善治九段(50)が出身地所沢市で参加し、サッカー元日本代表監督の西野朗さん(66)=さいたま市出身=が熊谷市を走る。加須市では6日からコロンビアの重量挙げチームの事前キャンプが始まるなど、県内でも大会に向けた動きが本格化する。

 県内聖火リレーの出発セレモニーが行われる川口市青木町公園では5日、園内に設置してある1964年東京五輪の際に使われた聖火台1号機を市職員が清掃するなど本番に向けて準備した。

 新型コロナウイルスの感染対策が求められる中、県は聖火リレー沿道に見物客が押し寄せ密集するのを防ぐため、インターネットでの視聴の呼び掛けやスポンサーのグッズ配布見送りなど対策を講じてきた。沿道の世帯には感染対策を呼び掛けるチラシ約31万部を配布。公道リレーを実施した他県では沿道に密集状態が生じたが、県オリンピック・パラリンピック課は「もし沿道に観客が来てしまったら直接、密の解消を呼び掛けていく」とした。

 また、ルートのある自治体は同課とともにリレー中の自主警備も行う。同課は「県警からも相当な人数が動員されて警備に当たると思われる」と述べ、安全・安心なリレー実施に注力する方針だ。

 一方、事前キャンプを受け入れる自治体は当初の19市町から減り、今後9カ国のチームが9市町で計10件の事前キャンプを予定している。関係者に新型コロナの感染が確認された場合について、同課は「基本的に地域の保健所が対応するが、県も入院調整などで協力する。療養先はキャンプ地から近いとありがたいが、その時の空き状況による」と話した。

ツイート シェア シェア