埼玉新聞

 

大河「青天を衝け」徳川昭武役・板垣李光人さんに注目 日本背負う覚悟を表現「歴史の先頭歩く姿を見て」

  • 大河ドラマ「青天を衝け」で徳川昭武役を演じる板垣李光人さん(NHK提供)

 深谷市出身の実業家・渋沢栄一が主人公の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」で、徳川昭武役を演じる板垣李光人(りひと)さん(19)。オンライン取材会で、「(昭武は)14歳の若さで、日本を背負ってパリ万博に向かう。その強さや覚悟を表現したい」と意気込みを語った。

 徳川昭武は、第9代水戸藩主・徳川斉昭の十八男。慶喜の異母弟に当たる。幼名は松平昭徳(あきのり)。将軍となった慶喜の名代として、パリ万国博覧会へ出向くことになり、随行した栄一と特別な絆を結んだ。大政奉還によって帰国を余儀なくされ、最後の水戸藩主となる。

 「パリに向かう中で、栄一の柔軟な考え方や聡明さに感銘を受けた。身分を超えて心が動かされたのでは」と渋沢栄一との関係性を考察。演じる吉沢亮さんについては「目がすてき。タカのように鋭い目の時もあれば、子どものように澄んだ目で、お芝居されるのが印象的」と振り返った。

 大河ドラマ出演は、2015年放送「花燃ゆ」以来2度目。「10代で2回も出演できるのはぜいたくな経験」と気を引き締める。「現場の独特な雰囲気が懐かしかった一方で、今回の役柄は特に責任を感じる。所作や動きをかみ砕いて、昭武なりの動きを意識している」

 今後の注目シーンとして「皇帝ナポレオン3世に謁見(えっけん)する場面」を挙げる。「昭武にとって大きな仕事のひとつ。重圧を感じながらも、それを凌駕(りょうが)してたたずむ品位やカリスマ性を兼ね備えている。歴史の先頭に立って歩いていく姿を見てほしい」と語った。

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