埼玉新聞

 

豊臣軍に耐えた城にちなんだスリッパ限定販売 埼玉・行田、忍城おてなし甲冑隊の結成10周年記念に

  • アトリエ・ワーオハウスで甲冑隊10周年コラボスリッパをPRする成田長親役の野原のぼさん=行田市行田

 行田市観光PR隊「忍城おてなし甲冑(かっちゅう)隊」結成10周年を記念して、南河原商工会(山本栄治会長)と共同で、忍城にちなんだ「南河原(みなみかわら)スリッパ」を製作し限定販売している。

 1980年には全国一のスリッパ生産量となった行田市南河原(旧南河原村)。その高い伝統工芸技術を残そうと現在、約50人の職人たちによって新たなデザインのスリッパが製作され注目を浴びている。

 昨年11月、「FMクマガヤ」の番組「おもてなし甲冑隊・電波の陣」に同商工会経営指導員で総括責任者の佐野和美さん(44)がゲスト出演。甲冑隊演舞で剣の代わりにスリッパで剣劇を披露していたことから、番組内で企画が浮かび、南河原スリッパの技術を生かした限定ブランド品を開発し取り扱うことになった。

 スリッパは、ダークベージュの生地に成田家の家紋と行田市章、アルファベットで忍城と描かれたモノグラムがおしゃれ。ピンクの甲冑隊のロゴもワンポイントで際立っている。

 「石田三成率いる豊臣軍の水攻めを耐え抜いた忍城にちなみ、水洗いできる丈夫なスリッパにしました」と佐野さん。同商工会クリエイティブ・ディレクターの岡田知貢さん(44)は、「今後もこのようなOEM対応(委託者ブランド名製造)をしていきたい」と話している。

 甲冑隊成田軍総大将の成田長親役を演ずる野原のぼさん(45)は、「コロナ禍で10周年イベントもままならないが、こうして伝統を生かしたスリッパができてうれしい」と笑顔で話す。

 MLサイズとも税込み3300円。取り扱いは、行田市行田のアトリエ・ワーオハウス、ぶらっと♪ぎょうだ、南河原商工会店頭、またはECサイトにて販売。売り切れ次第販売終了。

 問い合わせは南河原商工会(電話048・557・0742)へ。

ツイート シェア シェア