埼玉新聞

 

勝手に冷蔵庫開けた母…憤慨した女、首にメジャー巻き両手で圧迫 母親を殺害の女「殺意は否定します」

  • さいたま地方裁判所=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 昨年5月、自宅で母親の首を絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われたさいたま市、無職の女(27)の裁判員裁判の初公判が13日、さいたま地裁(北村和裁判長)で開かれ、女は「殺意は否定しますが、犯行は認めます」と起訴内容を一部否認した。

 検察側の冒頭陳述によると女は昨年4月、自宅で転倒し自力で立てなくなった母親に対し、トイレの付き添いや着替えの手伝いなど介護負担が増えたことで「不満を募らせた」と指摘。犯行当日、注意したにもかかわらず冷蔵庫を勝手に開けたことに憤慨した女は、母親を布団の上にあおむけに倒し、首にメジャーを複数回巻いて絞め付け、頭にビニール袋を被せ、顔に毛布を掛けるなどした上で両手で首を圧迫したとした。

 弁護側は女が犯行後に精神障害の診断を受けた点を指摘し、「大うつ病性障害や介護の負担の影響が大きかった」と主張した。

 起訴状などによると、女は昨年5月5日午後5時から同30分ごろ、さいたま市の自宅で母親=当時(60)=の首を絞めて窒息死させたとされる。

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