埼玉新聞

 

死ね…「殺人犯の親戚か」デマ拡散で誹謗中傷、殺傷犯の地元埼玉・三郷で 脅迫300件超「怖くて迷惑」

  • 茨城家族4人殺傷デマ拡散 三郷の市議と会社が被害

 茨城県境町で2019年に家族4人が殺傷され、三郷市の無職岡庭由征容疑者(26)が殺人容疑で逮捕された事件で、インターネットなどで拡散された虚偽の情報を基に、事件と関係のない三郷市の男性市議と市内の建設会社が誹謗(ひぼう)中傷の被害に遭っていることが12日までに、男性市議らへの取材で分かった。

 市議らはホームページで、「岡庭由征容疑者の報道に関して」とする文書を公表。「ネットやSNS(会員制交流サイト)上で『孫・おい』『社長の息子』等の書き込みが多数散見されるがそのような事実はない。同じ地区で同姓だが親戚ではない」としている。

 建設会社によると、事件が報道された7日ごろから、ネット上で虚偽の情報が拡散され、同社に「殺人犯の親戚か」「死ね」など脅迫のような電話や無言電話が計200~300件相次いだ。同社の担当者は「社員が気味悪がって、怖がっている。仕事に支障が出ており迷惑だ」と話した。情報元のブログなどには削除依頼や謝罪を求めており、一部はすでに削除されたという。

 男性市議は「関係者でもないのにそのようなことを言われ、嫌な感じを受ける。市議選が近いが、私にとって何の得にもならない」と嘆いた。

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