埼玉新聞

 

巣ごもり需要拡大、アマゾン配送増 丸和運輸、売上高が初の1000億円超 食品スーパー向け物流も好調

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 丸和運輸機関(吉川市)が10日発表した2021年3月期の連結決算は、純利益が前期比14・9%増の55億3600万円、売上高は14・0%増の1121億1300万円だった。それぞれ12期連続で過去最高を更新。売上高は初の1千億円超えを達成した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり消費の盛り上がりで、宅配便の取扱個数が急増。特に大手通販サイトのアマゾンジャパンからの配送受託が増えた。

 各部門別では医薬・医療物流の売上高は微減。コロナ禍で主要顧客の一つであるドラッグストア業界では、衛生用品は拡大も、訪日客が激減し化粧品などの配送量が減少した。

 EC(電子商取引)・常温物流は22・5%増。新型コロナの感染拡大に伴う在宅時間の増加でインターネット通販など宅配需要が高まり、配送量は前期より急拡大した。中小物流事業者ら約1500社をまとめた独自組織「AZ―COM丸和・支援ネットワーク(アズコムネット)」が急増した荷物の配送を支えた。食品物流は巣ごもり消費で食品スーパー向けが好調だった。

 22年3月期の連結業績予想は売上高1200億円(前期比7・0%増)、営業利益84億1千万円(同4・9%増)、経常利益88億円(同6・5%増)、純利益58億5千万円(同5・7%増)とした。新型コロナの収束が不透明な中、引き続きネット通販など宅配需要などが堅調に推移するとみて、増収増益を見込んだ。

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