埼玉新聞

 

<新型コロナ>変異株リスクに懸念 埼玉県の専門家会議で指摘、まん延防止措置「感染急増で適用必要」

  • コロナ専門家会議について記者の質問に答える大野元裕知事=10日午前、県庁

 新型コロナウイルスに関する県の専門家会議が10日開かれ、東京都などに適用が決まった改正特別措置法に基づくまん延防止等重点措置について、現時点で適用を申請するような状況には至っていないとの意見が多数を占めた。それでも変異株リスクなど懸念材料が多く、今後感染が急増すれば「同措置の適用が必要」と指摘され、大野元裕知事は記者団に「現段階では要請する段階にはないと考えていた。専門家の意見を踏まえ、対応を検討したい」と慎重に判断していく考えを示した。

 会議は冒頭以外、非公開。知事は会議に同措置の適用に関して諮問しなかったことを明らかにした一方、感染力が強いとされる変異したウイルスの確認が増加していることを「憂慮すべき状況」とし、引き続き同措置の適用が選択肢であることを強調した。

 会議では、県が今後の新規陽性者数の予測を提示。直近2週間の微増ペースでは、17日が同措置適用の目安とするステージ3に到達すると予想した。ただし変異株のリスクもあり、出席者からは「短期間で状況が変化する可能性もある。来週、再来週の状況をみていく必要がある」との意見が多かったという。東京都で同措置が適用されることについては「適用による心理面などでの効果で、(感染者の減少など)良い方向に向かうことに期待したい」との声が出た。

 増加傾向の変異株について、知事は関西地方で感染が急増している「N501Y」を「県内では都内や九州から帰った人の感染が多い」と説明。感染防止に向け、マスク着用など従来からの感染防止の徹底を呼び掛けた。

 県によると、直近のPCR検査数のうち47%程度を変異株の検査に回しており、国の目標である40%を上回っている。出席した県医師会の金井忠男会長は記者団に、目標を上回っていることを評価しながら、「今後、変異株による感染増加の可能性もある」と指摘。「変異株の検査に回す数を増やす必要性がある」と強調した。

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