埼玉新聞

 

美味しいものもらった!であります 人気のケロロ軍曹と角川食堂、宮城・女川町を支援のフェア 19日まで

  • 「ケロロ軍曹」とともに復興支援メニューをアピールする津々見さん(左)ら=11日午後、所沢市東所沢の「角川食堂」

 東日本大震災から10年。埼玉県所沢市東所沢にある大型複合施設「ところざわサクラタウン」(KADOKAWA運営)内のレストラン「角川食堂」は、宮城県女川町の食材を生かした復興支援フェアを開催している。同町直送の新鮮な海産物と地元所沢の朝採り野菜や卵を組み合わせて調理。さんしょうなどを効かせた数種類のオリジナルソースで味を引き立て、人気を集めている。売り上げの一部は同町に寄付される。

 同社発行の少年誌に連載中の人気漫画「ケロロ軍曹」の原作者、吉崎観音(みね)さんが、震災直後から同町と復興支援の交流を続けており、「女川の美味しいもの、全部もらった!であります」フェアが実現した。メニューは、「女川産銀鮭の炙(あぶ)りとほたて貝柱の海鮮丼」(税込み1800円)と「三陸産生牡蛎(がき)フライ定食」(同1500円)など。ケロロ軍曹の作品にちなんだコラボドリンクもある。

 料理長の小島学さん(46)は「刺し身にできるほど新鮮な食材にひと手間掛け、角川食堂らしく工夫を凝らした」と、自信を見せる。同食堂プロデューサーの津々見潤子さん(49)も「大震災10年に合わせて開催できた。定期的に換気する空調システムなど万全の感染対策を取っている」と来店を呼び掛けながら、共に「一過性ではなく、息の長い支援を続けていきたい」と力を込めた。

 市内の清水亜希子さん(44)は「美しく盛り付けられたシャケやホタテのとろけるような甘さに感激。おいしく食事を楽しみながら被災地を応援できる、このような取り組みはうれしい」と喜んでいた。

 フェアは19日まで。午前11時~午後8時。問い合わせは、角川食堂(電話04・2003・7035)へ。

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