【逍遥の記(21)】今を生きる人を触発できているか? 開館以来初の現代美術展、国立西洋美術館
2024/04/24/07:00
東京・上野の国立西洋美術館にはめったに行かない。昔の西洋絵画や彫刻を見るのは好きだが、作品の“過剰さ”と人混みに辟易するからだ。よく足を運ぶのは現代美術の展覧会や芸術祭で、会場をゆっくりと回りながらあれこれと考える。自分の無意識や先入観を突かれてはっとしたり、問題意識を深めたり、笑い出したり。触発されるような経験が必ずあって、行って良かったと思う。同時代を生きるアーティストが、この時代を、この世界を、どう見て、どう切り取っているのか。それを知りたくていそいそと出かける。