埼玉新聞

 

誰かの支えになっている AKB48・向井地美音さん、歌やダンスで勇気や希望与えられたら #あれから私は

  • 「被災地との交流を今後も続けていきたい」と話す向井地美音さん(相澤利一撮影)

  • 岩手県山田町の子どもたちを中心に製作したジオラマ「やまだまち48」(C)AKB48

  • 復興支援イベントでファンと交流する向井地美音さん=2019年3月2日、岩手県大槌町(C)AKB48

 復興支援の一環で、2011年に発足した人気アイドル「AKB48グループ」の「誰かのために」プロジェクト。被災地訪問や募金活動を継続的に行い、被災地域との絆を深めてきた。「歌やダンスを通じて、勇気や希望を与えられていたらうれしい。同時に私たちも、あきらめない気持ちや元気をもらっている」と活動を振り返る。

 グループが初めて訪れた岩手県山田町の子どもたちを中心に、これまでの交流を形に残そうと、13年からジオラマ製作を開始。「やまだまち48」と名付けられた理想の街には、メンバーの個性が詰まった建物が数多く並ぶ。当時はまだ被災地訪問ができていなかったが、「遠く離れていても、私たちをイメージして作ってくれたことに感動した。早く訪問して感謝の気持ちを伝えたいと思った」。

 活動当初、アイドルが被災地に行くことは売名行為ではないかと批判も受けた。それでもトラックをステージに見立てた即席のライブ会場でパフォーマンスを行い、被災者を応援し続けてきた。「会場に来た人が少しでも元気になるきっかけになれば」。訪問を見た子が後にグループの一員に加わったことも。「アイドルとして、誰かの支えになっていると、改めて感じられる貴重な経験。多くの後輩メンバーにもその景色を見せたい」と、グループの総監督として力を込める。

 震災当時は中学1年生。地元埼玉でも、被害の大きさを感じていた。「地震の揺れや親に電話がつながらない不安は今も覚えている」。震災から10年が経ち「震災を風化させないためにも、アイドルという立場から伝えていきたい」と思いを語る。

 コロナ禍で訪問するのは難しい状況だが、被災地を想う気持ちは変わらない。「今後も復興支援は続けていきたい。活動を通じて、より多くの方々に被災地のいまを伝えていけたら」。遠く離れても応援してくれる誰かのために-。今日も勇気と希望を届けている。(森本勝利)

■向井地美音(むかいち・みおん)

 1998年1月29日生まれ、埼玉県出身。O型。愛称は「みーおん」。2013年、AKB48の15期生として加入。14年11月、38枚目のシングル「希望的リフレイン」で初選抜入り。16年6月、44枚目のシングル「翼はいらない」で初センター。19年4月からは、3代目AKB48グループ総監督を務める。

=埼玉新聞WEB版=

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