埼玉新聞

 

台湾地震…埼玉の企業、現地の事務所も被災 人気だった足袋など商品散乱「当初感じたよりも被害が深刻で心配」

  • 商品などが散乱した台湾の台北市にある武蔵野ユニフォームのグループ会社事務所(武蔵野ユニフォーム提供)

    商品などが散乱した台湾の台北市にある武蔵野ユニフォームのグループ会社事務所(武蔵野ユニフォーム提供)

  • 商品などが散乱した台湾の台北市にある武蔵野ユニフォームのグループ会社事務所(武蔵野ユニフォーム提供)

 台湾の東部沖を震源とする地震で、台湾の最大都市・台北市でも震度5弱が観測され、同市にある行田市藤原町の武蔵野ユニフォームのグループ会社事務所も被害を受けた。同社の小松和弘社長(52)は「事務所内にある足袋の商品などが散乱したが、まずはスタッフたちへの人的被害がなくて良かった」と安堵(あんど)した様子で語った。

 同社は1960年創業で、作業服や足袋を手がけている。行田は古くから足袋で知られたまちだったことから、オリジナルでポップ柄の「サムライ足袋」を製造すると、海外で人気を集めた。人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃」をイメージした柄の足袋は日本よりも台湾の方が売れ行きが良かったという。

 昨年11月には行田市内で開催された毎年恒例の「行田商工祭・忍城時代まつり」に台湾の旅行会社5社を招待し、サムライ足袋を履いて武者行列に参加してもらった。インバウンド(訪日外国人)誘致を目的に、今年1月下旬には台湾に出張したほか、5月中旬にも行田ロータリークラブ(RC)のメンバーと再び台湾を訪れる予定だという。

 小松社長は「当初感じたよりも被害が深刻で心配だが、一日も早く元通りになってもらえれば」と話していた。
 

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