埼玉新聞

 

<新型コロナ>変異株、すでに市中で…全国知事会で大野知事、迅速な情報提供やPCR検査の財政支援求める

  • 全国知事会で国にPCR検査の財政支援を求める大野元裕知事=6日午前10時半ごろ、県庁

 全国知事会にオンラインで出席した埼玉県の大野元裕知事は、行政検査(PCR検査)の全県拡大に向けた財政支援や、県内で広がる新型コロナウイルス変異株の迅速な情報提供、地方創生臨時交付金の運用拡大などを求めた。

 大野知事は、特定の都道府県が策定するとされた高齢者施設などへの行政検査の集中的実施計画に関して、「特定都道府県に大規模な実施を求めるのであれば、検査の費用は国の責任で全額負担するべき」と主張。また、緊急事態宣言解除後の取り扱いや支援について、国に具体的な措置を早期に示すよう求めた。

 県内で既に22件が確認されている変異株については、「初発患者の感染経路は分かっておらず、すでに市中での感染が前提とせざるを得ない」と説明。変異株の感染力の変化や特性、後遺症などの科学的、専門的な情報提供の迅速化を国に要請した。

 地方創生臨時交付金に関しては、「感染者数や医療需要など、直近の感染状況の実態や支給対象事業者数などが的確に数字に反映されていない」と指摘。交付金の積み増しや協力要請推進枠の運用拡大などを国が制度構築し、全面的な財政措置を取るよう求めた。

 2月中旬から始まる医療従事者優先のワクチン接種においては、市町村に事務負担が生じないよう、システム対応の迅速化を要望した。

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