埼玉新聞

 

<新型コロナ>つらい…さいたま市オンライン成人式、新成人「嫌になる」 残念がる美容サロン「心痛い」

  • 成人式のオンライン開催への変更が発表されたのを受けて、取材に応じる新成人の丹健三郎さん=5日午後、さいたま市役所

 人生の晴れの舞台となる成人式は、新型コロナウイルスの感染拡大により会場の開催が見送られた。埼玉県さいたま市が5日、オンライン開催への変更を発表したのを受けて、新成人は「覚悟はしていた」「大変悔しい」と思いを語った。

 市の成人式実行委員会メンバーの大学2年丹健三郎さん(20)=見沼区=は取材に応じ、「ニュースを見ていて覚悟はしていた。コロナの中でも印象に残るものにしようと、約9カ月にわたり準備してきた。新成人のことを考えると、つらい思いがある」。11日のオンライン開催で、代表10人による「はたちの誓い」を担当する。「オンラインを通じて、親たちに自分の成長を見せたい」と決意を述べた。

 実行委の大学2年遠藤タケルさん(20)=西区=は、市を通して「大変悔しいです。あと1カ月で第3波が始まり、徐々に力が抜けていく日々でした。例年通りの開催はもうできないんだと、どんなに悔しくても納得できてしまうのが嫌になります。悪いのはコロナですが、楽しみにしていた方々には申し訳ない気持ちが残ります」とコメントした。

 「アンジュ浦和東口店」はヘアメークからネイルサロン、着付け、写真撮影まで行うトータルビューティーサロン。イベント責任者の20代女性は、成人式の開催可否が数日前から気になり、この日も市ホームページで昼すぎに中止を確認した。「覚悟はしていたが、急きょの中止となり、何とも言葉にならない。この日を待ち望んでいたお客さまのことを思うと、心が痛い。人生の晴れの日を一緒にお祝いできないのは残念」

 4~5年前から予約していた人もいて、今年は約80人が予約していた。「本番のために何度も打ち合わせを行ってきたので、店としても戸惑いがある。成人式、卒業式は店としても売り上げが見込める。コロナの影響を受けていて、期待が大きかっただけに、残念な気持ち」と話した。

 振り袖の購入・レンタルを行っている業界大手の「京都きもの友禅大宮店」には5日、顧客から電話による問い合わせが十数件あった。「当日予定通り振り袖を着たいが、着付けはどうなるのか」「写真撮影用に別の日にレンタルをしたい」のほか、キャンセルの要望もあり、本社の方針が決まり次第対応する予定。担当者は「全面的な中止ではなくほっとした。どんな形であれ、振り袖を着たいというお客さまが多いので、できる限り要望に応えたい」と話していた。

 成人式を担当する市青少年育成課は、昨年から複数会場やオンラインなどさまざまな開催方法を検討。感染防止対策を徹底するため、午前と午後の2回に分けての開催を決めて準備を進めていただけに、担当者は「ぜひ開催したかった」と無念そうに語った。

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