埼玉新聞

 

<新型コロナ>クラスター多発の高齢者施設…全1066施設を県職員ら巡回へ 発生時も少人数封じ込め狙う

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は25日、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として27日から12月25日まで、県職員らが県内の高齢者福祉施設計千カ所以上を巡回し、各施設にクラスター(感染者集団)などへの対策を徹底するよう求める方針を明らかにした。施設の実務担当職員に直接、指導や助言をすることで感染を抑えるのが狙い。大野元裕知事は記者団の取材に、高齢者施設で重症化リスクが高いことから「積極的な介入で、陽性者を減らしたい。県として戦術的な対応を徹底する」と述べた。

 巡回対象は県内の特別養護老人ホーム310、老人保健施設125、有料老人ホーム365、サービス付き高齢者向け住宅266の計1066施設。地元市町村にも同行を依頼し、チェックリストによる対策確認や専門家による講義動画の視聴確認を行うほか、相談窓口や補助金の情報などを提供する。大きな課題がある施設に対しては、県保健医療部と連携して指導する。

 併せて福祉施設専用のコロナ対策相談窓口を各福祉事務所に設置。クラスターの発生防止、発生した際の少人数での封じ込めを狙う。

 県によると県内では10月下旬から高齢者を中心に福祉施設でのクラスターが多発しており、発熱者が出た際の初動対応に問題があったケースや、感染防止の知識や運用に不備があったケースも報告されているという。こうした状況を受け、県は11日、高齢者施設宛てに感染拡大防止の留意点を通知し、25日には福祉施設関係団体対象の緊急会議を実施。26日からは感染症専門家による講義の動画を県ホームページで公開し、全施設に周知、視聴を依頼する。

 大野知事は「高齢者は重症化リスクが高く、命に関わる場合も散見される。被害者を出さず、医療機関の負担を減らすよう重点的に取り組む」との考えを示した。

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