埼玉新聞

 

人だかり!TV出演ピアニスト細貝柊さん、コンサート後に地元へ JR上尾駅のストリートピアノで「雪の華」「春よ、来い」「花は咲く」など奏でる 通りがかりの人など200人立ち止まり感動

  • ストリートピアノを弾く細貝柊さん=1日、JR上尾駅改札前自由通路

    ストリートピアノを弾く細貝柊さん=1日、JR上尾駅改札前自由通路

  • ストリートピアノを弾く細貝柊さん=1日、JR上尾駅改札前自由通路

 JR上尾駅にプロピアニストの音色が響き渡った―。上尾市観光協会が駅改札前自由通路に設置したストリートピアノ。1日夕方、同市出身のプロのピアニスト細貝柊さんが約10曲を演奏した。細貝さんのファンや通りがかりの人など、延べ200人が耳を傾けた。

 細貝さんは、NHKのテレビ・ラジオ体操のピアニストを務め、ミュージックビデオやCMなどにも出演している。この日は、上尾市コミュニティセンターでコンサートを実施した後、上尾駅に駆け付けた。ストリートピアノでは「春よ、来い」「花は咲く」「雪の華」など親しみやすい曲を用意。観客のリクエストに応え、即興で弾くシーンもあった。

 約20分ほどの演奏を終えた細貝さんは「思ったより多くの人が来てくれてうれしかった。ホールとは全然違う距離感で、楽しく弾けた。誰もが立ち寄れる駅にピアノがあるのはよいなと思う」と話した。前方で熱心に聴いていた70代の女性は「プロの演奏はやっぱり素敵でした。私もピアノを練習中なので、ここで弾けるようになりたい」と笑顔いっぱいだった。

 ストリートピアノは、駅や商業施設など公共の場に置かれ、誰でも自由に演奏を楽しめる。2000年代にイギリスのアートプロジェクトとして始まり世界中に広まったという。「あげおストリートピアノ」は、市民から寄付されたピアノで、昨年11月、あげおイルミネーション点灯式に併せて駅に設置された。以来、子供から大人まで多くの人が楽しく弾いている。

 市観光協会には「今までの上尾駅と違っていい」「ずっとそのまま置いてほしい」などの好意的な感想や要望が相次ぎ、当初は1月末までの設置予定だったが、4月30日まで延長されることになった。

 演奏できる時間は、午前10時~午後8時。次の人が待っている場合は、約10分間を目安に交替。詳細は同協会(電話048・775・5917)へ。
 

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