埼玉新聞

 

“埼玉にうまいものなし”払拭へ…杉戸のうなぎ割烹の銀座店がミシュラン掲載 「ギャフンと言わせたい」

  • ミシュランガイドに掲載された銀座四代目髙橋屋の髙橋明宏総料理長=東京都中央区銀座

    ミシュランガイドに掲載された銀座四代目髙橋屋の髙橋明宏総料理長=東京都中央区銀座

  • ミシュランガイドに掲載された銀座四代目髙橋屋の髙橋明宏総料理長=東京都中央区銀座

 創業150年を誇る埼玉県杉戸町のうなぎ割烹(かっぽう)髙橋屋が東京都中央区銀座に出店した「銀座四代目髙橋屋」が、2023年ミシュランガイドNewセレクション9月に掲載され、話題を呼んでいる。

 4代目で総料理長を務める髙橋明宏さん(46)は「ミシュランに掲載されることに憧れて、銀座に店を出した。埼玉にうまいものがないと言われたこともあったが、そのイメージを払拭できてきている」と手応えを感じている。

 杉戸町の髙橋屋は明治初期に創業し、秘伝のタレは当時からの継ぎ足し。銀座店でも同じベースのタレを使用し、舌の肥えた人の多い銀座でも高い評価を得ている。「出店した当時は新型コロナ真っただ中。こんな時に銀座に出店したやつの顔を見てやろうと、銀座かいわいの口コミで広がっていったんじゃないかな」と苦難が多かった当時を笑顔で振り返る。

 今では銀座店のすぐ近くにある歌舞伎座はもちろん、政財界の重鎮からの注文も入る。「ウナギの文化をきちんと守り、本物を食べてもらいたい」。店の空間づくりにも余念がなくウナギの焼き場を間近で見ることができる。

 「目の前のお客さまに合わせて、満足させるのが飲食業。当たり前を大事にし、埼玉にうまいものはないと思っている人たちをギャフンと言わせたい」。埼玉県内にも新店舗の出店を計画中で、「地域や地元の子どもたちにも親しんでほしい」と願っている。

 銀座四代目髙橋屋のお薦めは、うな重のほかに9品が付く天然ウナギ使用の「銀座懐石」(2万9800円、要予約)、「うな丼御膳」(5千円)など。

 問い合わせは、同店(電話03・3547・0021)へ。

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