埼玉新聞

 

片脚のハト、夫婦宅に2年通う エサ喜び、懸命に飛ぶ 行田の住宅街 元気もらう夫婦「姿見ないと心配」

  • 一條さん方に飛来している右脚のないハト=行田市佐間

 行田市佐間の一條靖喜さん(79)方に、2年ほど前から右脚のないハトが飛来するようになり、近所でも話題になっている。

 ハトはキジバトとみられる。閑静な住宅地の中で、なぜか一條さん方に飛んでくるようになった。妻の昭子さん(78)は「最初は気に留めなかったが、注意深く見ていると、右脚がないのが分かった」とそうで、懸命に飛ぶ姿に「何とか頑張って生きてほしい」と思ったという。一條さん夫妻が庭に米や大豆を置いており、警戒する様子も見せずに旺盛についばんでいる。

 天候の良い日は1日に2~3回、駐車場や庭に飛来している。昭子さんは「姿を見せない日は、どうしているのか心配になる。脚がなくても頑張って生きている姿に私たち夫婦が元気づけられている」と話す。

 県生態系保護協会は「先天的に脚がないこともあるが、他の野鳥とけんかして失ったり、どこかに衝突するなどして失ったことが考えられる。野鳥なので、温かく見守ってほしい」としている。

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