埼玉新聞

 

おいしそう…ホワイトタイガーにブランド鶏届く 山形から支援、飼料費やりくりの東武動物公園「感謝」

  • 柴崎紀明副支店長(左)から寄贈された鶏肉をおいしそうに食べるホワイトタイガーのシュガー

 新型コロナウイルスの影響で経営に苦しんでいる動物園の動物たちを支援しようと、山形県の食肉会社「オールクリエーション山形支店」は9日、宮代町の東武動物公園に鶏肉330キロを寄贈した。飲食店やスーパーにも卸しているささみとガラで、ホワイトタイガーやライオンなど猛獣類12頭の餌として使用される。来年3月まで毎月330キロ届ける予定だ。

 全国の動物園や水族館はコロナ禍で売り上げが落ち込み、飼育環境の維持が大きな課題となっている。同園は繁忙期の3月から3カ月間ほど臨時休園を余儀なくされた。年間売上の3分の1ほどの損失が生じ、飼料費を含む必要経費が重くのしかかっている。

 6月から営業を再開したものの、人数や時間制限を実施したことも影響し、客足は例年の6割ほど。それでも「動物たちの飼料費にしわ寄せがいってはいけない」と、イベントの中止や広告費を削減するなどしてやりくりしているという。

 そんな中、報道を通じて同園が苦境に立たされていることを知った同社副支店長の柴崎紀明さん(42)らは「臨時休園による収入減の中、飼料費の負担がかかっていることを知り役に立ちたい」と自社ブランド鶏「山形さくらんぼ鶏」の支援を決めた。

 同園の餌代は年間約4500万円。猛獣類の飼育には月500キロの肉が必要で、このうち鶏肉が300キロを占める。「負担が軽減され、非常に助かる」と同園の下康浩動物園事業部課長。業務部の中嶋庸子さんも「思いがけない支援に感謝の念が絶えない」と話す。

 今回の寄贈のほか、全国のファンからも激励や寄付が寄せられているほか、6月に開設したオンラインショップでも応援グッズの売り上げが2千万円に上り、同園は「必要とされていることを改めて実感している」としている。

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