埼玉新聞

 

秩父夜祭、山車の巡行が中止に 新型コロナの収束見えず…神事や御神幸祭は規模を縮小、鏑馬の奉納は自粛

  • 2019年の秩父夜祭

 秩父市番場町の秩父神社は12日、新型コロナウイルスが収束する気配が見えないため、12月2、3日の例大祭「秩父夜祭」について、両日とも屋台・笠鉾(かさぼこ)の曳(ひ)き回しは行わないと発表した。山車の巡行が中止となるのは昭和天皇が闘病していた1988年以来、32年ぶり。

 12月2日の宵宮は花火大会を行わず、諏訪渡り神事は規模を縮小して実施。同3日の大祭は同神社本殿での祭典や御神幸祭を規模を縮小して行い、神社行列のコースは番場通りを往復して短縮する。御神輿(みこし)は出ず、御神馬供奉(ぐぶ)は予定通り行う。秩父流鏑馬(やぶさめ)の奉納は自粛する。

 秩父夜祭は京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに「日本三大曳山(ひきやま)祭」に数えられる。2016年に「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の一つとして、ユネスコ無形文化遺産にも登録された。昨年は2日間で24万4千人が訪れていた。

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