埼玉新聞

 

練習中に泡噴き、生徒倒れる…サッカー部員、チームワークで仲間を救命 久喜北陽高サッカー部に感謝状

  • 感謝状を受け取る久喜北陽高校の秋山校長(左)と佐藤監督(中)

 サッカー部員が連携し倒れた仲間部員を救ったとして、埼玉東部消防組合久喜消防署は4日、県立久喜北陽高校(久喜市久喜本)サッカー部に感謝状を贈呈した。

 消防や同校によると、7月19日午前10時5分ごろ、サッカー部員が学校敷地内で練習中に倒れた。顧問が「生徒が泡を噴いて倒れている」などと119番。当初は意識がなく、脈も触れない状態だったという。

 倒れた部員の元に駆け寄った佐藤良輔監督は「突然のことで焦った。生徒に119番と自動体外式除細動器(AED)を持ってくるよう指示した」と当時を振り返る。

 ここからサッカー部のチームワークの良さが光った。佐藤監督が心臓マッサージを始め、部員が事務室に設置してあるAEDを取りにダッシュ、別の部員が駆けつけた救急車を誘導、仲間の命を救おうとチームが一つになった。

 倒れた部員は病院に搬送され無事だった。8月末から学校に登校しているという。

 感謝状贈呈式には秋山淳校長と佐藤監督が参加、新井和巳久喜消防署長から感謝状を受け取った。秋山校長は「救急がすぐ来てもらったことが大きかった。本当に良かった」。佐藤監督は「チームワークは日ごろから培っている。いざというときに動けた生徒を誇らしく思う」と話した。

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