埼玉新聞

 

<新型コロナ>集団感染の可能性…施設の検査対象を拡大へ 市長会議で方針 別の店や利用者らにも

  • 県内40市全市長が出席して行われた市長会議=27日午後、さいたま市浦和区のロイヤルパインズホテル浦和

 県内各市長と知事、県幹部が行政課題について意見交換する市長会議が27日、さいたま市内で行われた。会合で大野元裕知事は新型コロナウイルスのPCR検査について、学校や病院、接待を伴う飲食店などで複数の感染者が発生し、集団感染の可能性が高いと判断された施設では、検査対象を拡大する方針を明らかにした。これまでは感染が確認された場合、原則として濃厚接触者に限り検査を実施してきたが、大野知事は取材に対し「市町村や県が迷いなく、効果的に検査を行える体制を作る」と話した。

 無症状者の検査は県ではこれまで、原則として濃厚接触者に限定し、保健所が濃厚接触者を特定し、PCR検査を実施してきた。厚労省は今月15日、都道府県などに対し、感染症法に基づく新たな検査の対象者として、濃厚接触やクラスター(感染者集団)連鎖が生じやすいと考えられる特定の地域や集団、組織などを含めることを通知している。

 県はこの指針に基づき新たに対象となる例として、医療機関や高齢者施設であれば職員や入院患者、入所者まで広げ、保育所や幼稚園であれば職員や園児、小・中学校、高校では同じ学級やクラブに所属する職員や児童生徒、職場では感染者と同じ部署(フロア)に属する職員や利用者らまで拡大する。接待を伴う飲食店では同じビルの別の店の従業員、利用者にも実施する。

 会議には県内40市の全市長が参加。県から、新型コロナウイルスの県内の発生動向や検査体制強化や病床確保計画など、第2波への備えが説明されたほか、「疑い患者」の円滑な救急搬送受け入れ体制構築による「たらい回し」防止への県独自の取り組みなどが紹介された。

 出席した市長からは県に対し、家族に感染者、濃厚接触者がいる人を集団でどう扱うかといったことや、集団検査が始まった際の情報管理、県と市の個人情報保護と発表の在り方などについて質問や意見が出された。

 会議後、県市長会会長で熊谷市の富岡清市長は記者団に対し「新型コロナウイルス対策を含め意見交換し、検査枠拡大などコンセンサスが得られた。県と市町村が一体となり、課題に取り組む土台ができた」と話した。

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