埼玉新聞

 

<NGT48新曲にかける思い5>大抜てきセンター藤崎未夢が涙「MV撮影中、脳裏にファン」いま飛躍の時

  • 「新しいNGT48の風を少しでも感じていただけるよう頑張ります」と話す藤崎未夢(C)Flora

  • ミュージックビデオの一場面(C)Flora

 きょう7月22日、新潟を活動拠点とするアイドルグループNGT48の約1年9か月ぶりとなるニューシングル「シャーベットピンク」が発売。これまで4回にわたって埼玉出身メンバーの新曲にかける思いを紹介してきた。最終回となる5回目は特別編。表題曲のセンターに大抜てきされた研究生の藤崎未夢さん。(足立英樹)

■NGT48と故郷を愛する研究生「すべては大好きな新潟のため」/藤崎未夢(新潟市出身)

 「未夢」と書いて「みゆ」と読む。グループ再出発の顔(センター)には選抜常連の1期生ではなく、地元新潟出身の研究生に白羽の矢が立った。弱冠19歳。

 身長166センチとグループ一の高身長で、すらりと伸びた手足。劇場公演ではそのしなやかなパフォーマンスで、遠くからでもひと際目を引く。

 NGT48にとって1年9か月ぶりとなるシングル曲は"最初で最後"の全員選抜。「(表題曲に)参加できるとは思っていなかったので、とにかくびっくり。それにまさか自分がセンターに選ばれるなんて…」

 発表直後は戸惑ったものの、ファンからの祝福メッセージやメディアの取材を重ねるうちにセンターとしての自覚が芽生えてきたという。

 2015年7月、「NGT48第1期生オーディション」に挑戦するもあえなく不合格。一度は普通の高校生としての日常を選んだが、翌年、地元新潟で「AKB48選抜総選挙」が行われると、心の奥に閉じ込めていた思いが再燃。18年1月、高校3年生の時に「第3回ドラフト会議」で念願のアイドルへの道が開かれた。

 「元々人見知りで前に出るタイプではないが、レッスンなど陰の努力は決して惜しまない」とスタッフ評。今年1月、東京都内で開かれた選抜コンサートでは、ユニット曲で1期生を両脇に従えて堂々とセンターを務めるなど、素質開花の兆しはあった。

■ファンのことを考え、MV撮影で思わず涙も

 新曲のミュージックビデオ(MV)は水面から新潟西海岸突堤が映し出され、全員が駆け抜けるシーンから始まる。「リハーサルを含めて200メートルくらいの距離を5~6回は走りました。スタッフさんはドローンに映り込まないように少し離れた場所にいたので、『よしここで決めよう!』っていう場の空気感というか、メンバー全員の気持ちが自然と一つになりましたね」と笑う。

 監督から言われた個別シーンの設定は「大好きな人との2年ぶりの再会」。終盤に「また会える?」「ありがとう」と語りかける場面があり、「実際にファンの皆さんのことが脳裏に浮かんできて涙目になってしまいました」と振り返る。

 これまでも新潟の魅力を全国に広めようと個人的に県内各地を巡ってSNSで発信。コロナ禍で外出制限されてからは、人気の土産品をライブ配信などで紹介してきた。「すべては大好きな新潟、そしてグループのことを知ってほしいから。そのためだったら何でも頑張りたい」

 ひと一倍謙虚な研究生は、センターのプレッシャーをはねのけ、いま飛躍の時を迎えようとしている。(おわり)

=埼玉新聞WEB版=

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