埼玉新聞

 

女性連れ去り車内で暴行、川に落とす 検察側、17歳少年に不定期刑を求刑 弁護側「保護処分が相当」

  • さいたま地方裁判所=さいたま市浦和区高砂

 飯能市の路上で女性を連れ去り暴行するなどしたとして、わいせつ略取や監禁、強制性交などの罪に問われた無職少年(17)の論告求刑公判が9日、さいたま地裁(任介辰哉裁判長)で開かれた。検察側は犯行態様の悪質性などから懲役刑を求刑、弁護側は保護処分が相当であると主張し結審した。判決は15日。

 論告で検察側は女性を連れ去って車内に監禁し、わいせつな行為をするなどした犯行態様を「凶悪で反社会的」と指摘。少年が犯罪の実行的な役割を担っていたことなどから、保護処分の相当性は認められないとして、懲役6年以上10年以下の不定期刑を求刑した。

 弁護側は共犯の同僚2人に従属的な立場で犯行に及んだとして、「保護処分が相当である」と求めた。少年は最終意見陳述で「被害者に傷を負わせ、忘れたいのに忘れられない思いをさせてすみませんでした」などと述べた。

 起訴状によると当時15歳だった少年は昨年6月5日午後11時20分~翌6日午前0時半ごろまでの間、同僚の25歳男=わいせつ略取罪などの罪で起訴、21歳男=同罪などで懲役8年判決=と共謀して、帰宅途中の女性=当時(28)=を連れ去り車内に監禁。林道まで車を走らせて暴行した上、林道沿いの川に落下させて全治約3カ月の重傷を負わせたとされる。

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