埼玉新聞

 

けいれん男性発見…28歳男性が腹部を突き上げ異物吐かせて命救う 過去にも溺れた男児など2人を救出

  • 川田英雄大宮消防署長(右)から表彰状を手渡された村田大樹さん=19日午後、さいたま市大宮区

 こんにゃくを喉に詰まらせた男性に対して適切な応急処置を行ったとして、さいたま市大宮消防署は19日、大宮区のアルバイト村田大樹さん(28)に表彰状を贈呈した。村田さんは過去にも救命経験があり、表彰は2度目。以前学んだ応急救命措置が、とっさの場面で生きた。

 村田さんは5月19日午後4時15分ごろ、大宮区土手町のアパートに住む30代男性が、2階の共用廊下で苦しそうにあおむけで倒れているのを発見した。男性は顔面蒼白(そうはく)でけいれん状態。胸を何度もたたいていたので、喉に何か詰まらせたと判断し救急車を呼んだ。すぐさま腹部を突き上げるなど「ハイムリック法」を実施すると、数秒後にゴルフボールより一回り小さいほどの玉こんにゃくが、男性の口から出てきた。男性は次第に落ち着きを取り戻し、救急車が到着した時は会話できるまでになったという。

 村田さんによると、男性は自宅でこんにゃくを詰まらせ、救急車を呼ぼうと外に出たが苦しくなり、倒れたという。「このままでは男性が死んでしまうと本当に焦った。頭が真っ白になった」と振り返る。

 村田さんは過去にも2度、救命経験があった。中学2年生の時には、深さ1メートル50センチの水路に落ちた高齢者を仲間と一緒に救出。またプールの監視員をしていた18歳の時には、溺れている男児を救った。その時に「ハイムリック法」など救命措置を学び、今回「体が瞬時に動き、実践できた」と話す。

 男性は病院に搬送されたがすぐに回復し、現在は良好だという。

 川田英雄署長は「少し遅れていたら心肺停止していた可能性も考えられる。迷うことなく、迅速かつ適切に救命措置を行った勇気ある行動に、心から敬意を表します」とし、表彰状を手渡した。

 村田さんは「焦って心臓がはち切れるくらいバクバクしたが、瞬時に経験が生きて命を救えて良かった」と話している。

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