埼玉新聞

 

県内で珍しい…北本でシャクジョウソウ発見 緑色の葉を持たず、植物らしくないのが特徴「キノコかと」

  • 発見されたシャクジョウソウ=北本市荒井の北本自然観察公園(県自然学習センター提供)

 北本市荒井の北本自然観察公園で18日、県レッドリストで準絶滅危惧に指定されている希少植物シャクジョウソウが見つかった。園内にある県自然学習センタースタッフが園内巡視で見つけた。県内での発見は珍しいという。

 場所はセンターから500メートル西でコナラやイヌシデなどの雑木林の下で、1カ所に集中して花を咲かせていた。シャクジョウソウはツツジ科で、背丈は約10センチ。太さも姿もたばこのようで、茎の色は薄いピンク色。花の色も薄いピンクで、上の部分は白色。腐生植物(菌従属栄養植物)で、光合成をしないため緑色の葉を持たない。共生する菌類を通して腐った落ち葉などから栄養を取っている。主に山地の林内に生育している。

 翌19日、別の場所でもシャクジョウソウが見つかった。スタッフは「植物らしくないのが特徴」と説明。園内散策者は「キノコかと思った」と話しているという。

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