埼玉新聞

 

<新型コロナ>ヤオコー、埼玉に1億円寄付 3千万円相当の医療資材も 休業中の飲食業社員100人も雇用

  • ヤオコーの川野幸夫会長(左)が寄付に至った経緯などを大野元裕知事に説明した=3日午後、県庁

 食品スーパーのヤオコー(川越市)は3日、新型コロナウイルス感染防止の支援を目的に、寄付金1億円と医療用資材を県に寄付した。コロナ関連の支援を目的に県が受け取った寄付としては、同日時点で最高額。最前線で治療などに取り組む県内の医療従事者に提供する。

 寄付したのは1億円のほか、医療資材のガウン2万着、フェースシールド2万枚(3千万円相当)。県から医療現場でのニーズが高い資材をヒアリングした上で調達した。同社の配送センターから県内の病院などに直送する。

 大野元裕知事に目録を手渡した川野幸夫会長は「新型コロナの影響で資材不足が深刻化している病院が急増していることを憂慮し、会社として地域医療に役立ててもらおうと決めた」と語った。

 川野会長は同社が、外出自粛の影響で巣ごもり消費が伸長し各店が多忙になる中、休業中の飲食業の社員100人を店舗の従業員に雇い貴重な戦力になっている点などを紹介。「店舗の衛生管理に努めつつ、小売の立場から協力を続けたい」と述べた。

 知事は謝意を伝え「第2波が懸念される中、もし来ても対応できる経済体制構築を進めている。雇用やメーカー支援の面で協力をお願いしたい」と述べた。

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