埼玉新聞

 

限度額「0円」に! 多様化する特殊詐欺に「画期的対策」 カードの振り込み額を設定、川越署などが呼びかけ

  • 0円設定を呼びかける女子プロレスラーの春日萌花さん=埼玉県川越市城下町の農産物直売所「あぐれっしゅ川越」

    0円設定を呼びかける女子プロレスラーの春日萌花さん=埼玉県川越市城下町の農産物直売所「あぐれっしゅ川越」

  • 0円設定を呼びかける女子プロレスラーの春日萌花さん=埼玉県川越市城下町の農産物直売所「あぐれっしゅ川越」

 キャッシュカードの振り込み限度額をあらかじめ「0円」に設定することで還付金詐欺被害を防止しようと、埼玉県警川越署など6署は、各署管内にあるJAいるま野の支店、直売所の9カ所で啓発活動を実施した。

 行ったのは川越のほか、東入間、所沢、狭山、西入間、飯能の計6署で、署からの要請を受け、同JAが協力。38支店で0円設定の周知を呼びかけ、受け付けを開始した。

 川越署では同市城下町の農産物直売所で女子プロレスラーの春日萌花さん(38)を一日署長に迎えた。春日さんはトークショーで「何か困った時には周囲に頼ったり警察に相談してほしい」と話していた。

 参加した川越市の女性(83)は「独り住まいで詐欺に遭わないか、すごく不安。日ごろキャッシュカードは引き出しで使用していて、送金することは滅多にないので0円設定は安心」と対策を知り、安堵(あんど)の表情。木村宏志署長は「特殊詐欺は多様化している。画期的な取り組みなので広がっていくように周知していきたい」と力を込めた。

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