埼玉新聞

 

<新型コロナ>さいたまの病院で5人感染、県内最大のクラスターに 入院患者から感染が繰り返されたか

  • さいたま市役所=さいたま市浦和区常盤

 さいたま市は9日、「彩の国東大宮メディカルセンター」(北区土呂町)で新たに5人の感染が判明したと発表した。同病院の感染者は計30人となり、県内で最大のクラスターとなる。

 市保健所によると、感染が判明したのは、整形外科と循環器内科に勤務する20~30代の看護師ら女性職員4人と整形外科病棟に入院していた70代の女性1人の計5人。

 同病院で最初に感染が判明したのは、4月7日に骨折で入院した女性で、14日に発熱して24日にPCR検査で陽性が判明した。その後、女性が入院していた病棟5階の整形外科と、同じフロアの循環器内科の入院患者や看護師、理学療法士ら職員の感染が相次いで判明。5月2日には、6階病棟の脳外科に入院中の女性の感染が明らかになった。

 市保健所は9日までに、3科の入院患者78人と職員192人の計270人を検査。整形外科9人、循環器内科5人、脳外科1人の患者15人と、職員15人の感染が判明した。同病院の緩和ケア病棟に移した患者5人を含め21人が入院、職員8人が自宅などで入院待機し、1人が死亡している。入院患者から職員、職員から患者や別の職員に相次いで感染が繰り返されたとみている。

 同病院はホームページで、11日から外来診療と入院の受け入れを再開し、出入り口を制限した上で、訪れる患者ら全員を対象に入り口で体温測定を実施するとしている。

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