埼玉新聞

 

<ジモトピア>鉄道あふれる街の風景…日々を見守る大栄橋、デゴイチも 鉄道博物館まで散策はいかが?

  • 街に溶け込むようにJACK大宮ビルの前を走るニューシャトル

    街に溶け込むようにJACK大宮ビルの前を走るニューシャトル

  • ジモトピア・大宮駅周辺
  • (上)旧国鉄大宮工場で初めて製造された由緒あるD51型蒸気機関車(1938年製)=大宮総合車両センター(下)01型蒸気機関車(ドイツ)の動輪。直径2メートル=鉄道博物館

    (上)旧国鉄大宮工場で初めて製造された由緒あるD51型蒸気機関車(1938年製)=大宮総合車両センター(下)01型蒸気機関車(ドイツ)の動輪。直径2メートル=鉄道博物館

  • 街に溶け込むようにJACK大宮ビルの前を走るニューシャトル
  • ジモトピア・大宮駅周辺
  • (上)旧国鉄大宮工場で初めて製造された由緒あるD51型蒸気機関車(1938年製)=大宮総合車両センター(下)01型蒸気機関車(ドイツ)の動輪。直径2メートル=鉄道博物館

 JR在来線や新幹線、私鉄など多くの路線が集まる大宮駅。埼玉県内最大のターミナル駅として利用者で活気に満ちている。駅の周辺には列車の走行を見られるスポットが点在。鉄道パネルや車両展示なども随所にあり、街の日常は鉄道であふれている。

 中央改札口を出て「鉄道のまち大宮」のロゴに迎えられながら、西口方面へ。アルシェと丸井の間の道路を抜け、病院の角を右へ曲がるとプラネタリウムのあるJACK大宮ビルの前へ出る。ビルの前にはループ状に線路が巡っており、ニューシャトル(埼玉新都市交通)の車両が静かに走り抜けていく。車輪は振動や騒音が少ないゴム製。上に電線がないスタイリッシュな外観で街に溶け込んでいる。

 次の交差点を右に曲がると大宮の東西を結ぶ大栄橋がある。列車の本数が多いことで発生する「開かずの踏切」を解消するため1961年に開通した。橋の上からは、JR在来線、新幹線、東武線の運行が一望でき、その眺めは壮大なジオラマのよう。汽笛や走行音を聞いたり、行先標に記載された終点の場所に思いを巡らせていると、時間がたつのを忘れてしまう。

 Uターンし、交差点をフィットネスクラブ側へ渡る。鉄道博物館まで1・4キロという標識を見ながら進むうちに、JR東日本最大の点検整備施設、大宮総合車両センターが右手に見えてくる。外壁には車両の写真や解説パネルが延々と張られており、歩いているだけでおもてなしされている気分に。D51形蒸気機関車(SL、通称・デゴイチ)の実物車両を記念展示している場所もあり、その迫力に圧倒される。

 SLを見学したら、次の信号で道路の反対側へ渡る。北へ直進して、地元で人気のコーヒー生豆焙煎工房「まめや※(さん)」へ。店主お薦めの桜木町ブレンドを飲みながらひと休み。店内には世界各地のコーヒー豆が並び、選んだ生豆を目の前で焙煎してくれるので、お土産に注文したい。15分ほどで出来上がる。

 店を出たら次の横断歩道で車両センター側に戻る。外壁にパネルが続くほか、電車のフロント部分を切り取った展示があり、記念撮影をする人でにぎわっている。付近には新幹線をかたどったガードレールもあるので、歩きながら探すのも楽しい。

 新幹線やニューシャトルが通る高架を右に眺めながら直進するうち鉄道博物館駅へ到着。駅からつながる鉄道博物館の入り口には屋外展示があり、実際に使用されていた車両や部品などがずらりと並ぶ。足元のタイルが時刻表になっているのも心憎い。時間があればぜひ入館して鉄道尽くしの一日を満喫してほしい。帰りは鉄道博物館駅からニューシャトルに乗ろう。約3分で大宮駅に着く。

【メモ】まめや※=午前10時~午後7時(土・祝日は同5時半まで)。日曜と隔週水曜定休。電話048・708・1363。鉄道博物館=午前10時~午後5時。火曜と年末年始休館。入館料一般1330円(税込み)。電話048・651・0088。

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