埼玉新聞

 

<新型肺炎>歓送迎会やホームパーティーで感染の疑い 埼玉も東京に似た増加、経路不明の事例も増える

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県内で4日、新たに25人の新型コロナウイルス感染が確認され、1日の確認数として最多を更新した。大野元裕知事は同日、緊急の記者会見を開き、「感染経路の不明や調査中の事例が県内でも増えてきている」と危機感を示し、改めて週末の不要不急の外出、密閉空間などでの飲食を控えるよう強く呼び掛けた。

 大野知事は会見で最初に、イタリアとドイツの感染者の推移を説明し、感染者が確認されてから30~40日以降、感染者数が急拡大している点を説明。埼玉の増加ペースが、40日後からペースが上がった東京都に近い点を指摘した。

 その上で「感染経路の不明や調査中の事例が県内でも増えてきている」と危機感を強調。「首都圏の各都県が連携し、県民に外出自粛をお願いしている通り、週末の不要不急の外出、用事以外の都内に向かうこと、繁華街にある密閉空間で複数人での会食などを控えてほしい」と述べた。

 最近の感染ケースを調べる中で、3月末から4月にかけて多くの歓送迎会などが行われ、密閉された飲食店での会食に加え、個人宅でのホームパーティーによる感染の疑いがある事例も出ている点を説明。密閉空間での面会や会食の自粛を求めた。海外からの感染も増えていることにも危機感を示し、帰国者に14日間の外出自粛を要請した。

 今後の感染者拡大に備える病床数の確保については「県医師会と連携し確保に努める。感染症の指定医療機関の病床、不足分は一般病床での対応を考えたい。それでも足りない場合は症状が安定している人に対しては宿泊施設の活用や自宅療養などの対応も考えたい」と述べた。

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