埼玉新聞

 

<新型肺炎>埼玉県、13日から県立学校再開へ 入学式は8日ごろ 知事、外出自粛は引き続き要請

  • 新型コロナウイルス対策本部会議に出席した大野元裕知事=2日、県危機管理防災センター

 県は2日、さいたま市浦和区の県危機管理防災センターで新型コロナウイルス対策本部会議を開催し、県教育委員会からの方針を受け、休校中の県立学校(県立高校、県立伊奈学園中学)について、13日から再開を目指すことを確認した。大野元裕知事は会議後の取材で、隣接する東京都で感染者が急増している経過を踏まえ、「県は都の事態を10日遅れで追い掛けている状況。県内で2桁の陽性者が出た3月31日から10日間ほど様子を見る必要がある」と述べ、現状では13日の学校再開が適切との考えを示した。

 県の方針で休校していなかった県立特別支援学校は春休み明けから通常通り授業を行う。市町村立学校や私立学校には同方針を提示した上で、各市町村教委や各私立学校に判断を委ねることにした。

 一方で、入学式は新入生と教職員のみの参加で予定通り8日ごろに実施する。県教育局は「人生の節目であり、教材配布や先生とのコミュニケーションの機会にもなる」と説明した。始業式は実施せず、部活動は、13日の始業と同時に再開を認める。

 小中学校など市町村立学校に関しては、県が各市町村教委に対し2日付で県立学校の方針などを示した通知を発送。22日に予定していた小学4~中学3年までを対象にした全県一斉の県独自の学力・学習状況調査は既に実施の延期を決定している。

 また、大野知事は会議で19日まで引き続き県民に対し週末の不要不急の外出を自粛するよう要請。ただし、日用品の買い物や子どもの遊びや散歩、平日の出勤の自粛は求めないとした。

 不特定多数の利用が見込まれる平和資料館(東松山市)や大宮公園などの県施設66施設は19日まで当面休館とする。一方で、生命や生活に関わる循環器・呼吸器病センター(熊谷市)などの県立病院や若者自立支援センター(川口市)など就業支援施設、大麻生ゴルフ場(熊谷市)や長瀞射撃場などの県関係施設については、感染の恐れが少ないとして休止を見送った。

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